『妄想第二幕』
呼吸と鼓動が鎮まってくるに随い、周囲の風景が蘇ってくる。車と自分の間に女がしゃがみ込んで啜り泣いている。つい今し方、女を犯したことを他人事のように思っていた。
男は女の前にしゃがみ込む。謝罪と、そして身勝手ないたわりの思いから女の髪に伸ばした手を、女はビクッと後退り、背中を車に押し付けて避けた。
『ごめん…我慢できなかったんだ…すまない…』
もう一度髪に伸ばした手を、女は避けなかった。女の髪を撫でる。女のカラダが強張っている。
男はポケットからハンカチを取り出し、汗と涙と精液と唾液に汚れた女の顔を拭ってやった。啜り泣きがやみ、虚ろな視線で女は顔を拭われるがままになっている。
顔の汚れを拭い去り、捲れ上がったミニスカートからこぼれる剥き出しの脚の、女から溢れ出した液体も拭いてやった。
しゃがみ込んでいる女を抱き寄せ、ゆっくりと抱えて立ち上がらせる。ふらつく女のスカートの裾を調えてやり、しっかりと抱き寄せながら、女の耳元で囁いた。
『ごめん…我慢できなかったんだ…あんなとこを見ちゃったから…』
抱き締められたまま、女は逃れようともせず、何の反応も示さない。
『でも…感じてたよね…?』
女はカラダを強張らせ、堅く目を閉じた。
男は続ける、『だから止められなかった…自分を止められなかったんだ…』
見抜かれていたのだ…自慰に耽る自分を犯したケダモノのように汚らわしい筈の男に…悦びを感じる自分を、満たされてゆく自分を見抜かれていたのだ…。
強張ったカラダから力が抜けてゆく。
女は何度も昇りつめた。犯されながら何度も何度も昇りつめた。後ろから刺し貫かれている間も、喉奥に突き立てられている間も、絶え間無く訪れる絶頂に打ち震え、とめどもなく泉を沸き上がらせ、溢れさせていた。
『警察に突き出す…?病院が先かな…。家まで送って行こうか…?それとも…このままここで別れようか…?』
静かに、だが矢継ぎ早に男は問いを投げ掛ける。
身じろぎもせず、言葉も発さず、男は女を抱き締めたまま、女は男に抱き締められたまま、長い時間が過ぎていった…。
続きは奈美先生、お願いします…
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