彼の後に付いて行きます。
扉を開き男湯に入る頃には頭の中が真っ白になってしまいました。
興奮と恥ずかしさでクラクラします。
最初から長湯するつもりはありません。
とにかく彼は私が男湯に入りさえすれば気が済むはず。
事前には「まず浴室を端から端まで歩き、真ん中の洗い場で体と頭を洗い、3つの湯槽に浸かり、サウナと水風呂、露天、全て制覇せよ」なんて言われてましたが、そんなのハナからムリだもん。
とにかく最初はジャグジーに入りました。体は見えなくなるかなと思いました。
ジャグジーに入って暫く顔を伏せていたのですが、伏し目で辺りを見ると、やはりチラチラと私をチェックしている男性が何人もいます。
恥ずかしくて、もう出ることができません。
もちろんジャグジーにも人が入って来ますし、ジロジロ見られている感覚もわかります。
「あーん、出られないよお」って思っていると今度は酔いが回って来ます。
グラングランに酔っちゃう。
彼は隣の浴槽に腰かけてニヤニヤして見ています。
放置されてます。
限界を感じて上がろうとしたら、腰が抜けていてフラフラです。
浴槽から出るときに四つん這いみたいになっちゃった。
ゆっくり立ち上がりました。
ああ、みんなに見られちゃったって瞬時に感じて、もうどうでも良くなったみたい。
彼の方に行き、横に腰かけて「もう良い?」と聞きました。
「さっきの四つん這い、見たぞ」って意地悪に言うし。
なんか変に度胸が据わっちゃったのは、四つん這いと酔いのためだったのかな。
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