お迎え

バイトで短大生と知り合ったんだ。顔はまぁ標準。胸はぺちゃで体型は標
準。この程度じゃ彼女にしたいとか嫁にしたいとか、そんな風には思わな
い。
だけど、何よりもスケベだし露出気のあるところがいいんだ。なにしろ、初
めてのデートの時から助手席でパンティ脱がしてもＯＫだったし、オシッコ
がたまってトイレ見つからなかったら、草むらで俺が見てる前で放尿までし
たんだよ。
そんな女とまた露遊びに出かけることになった。そのために前日、薬局でゴ
ムを買ったんだ。露だけじゃなくて、オマンコもやりたいからね。
比較的早漏気味の俺は、なるべく厚めの長持ちするゴムが欲しくて店の店主
に相談した。こんな時、店にいるのが男だけだといいね。露すきの俺も、女
子店員がいるとちょっと厳しいよ。
店主も乗ってきて、「これは厚めでギザギザもあるから女も喜ぶ」とか説明
してくれた。俺も「相手は好き者の女子大生で、命令すれば何でもするから
面白いんだ。かなり激しくオマンコしても破けない奴がほしい。遊ぶには良
いけど結婚する気なんて無いから、妊娠でもされたらたまらないから」と。
店主はニヤニヤしながら「女は選ばないとな！」なんて言いながら、「それ
ならこれ！」と太鼓判をおすゴムをだしてくれた。
翌日、俺は前から持っていた大人のおもちゃも用意して、車で女の家に迎え
に行った。これは俺が一番イヤな時間なんだ。女は家まで迎えに来てほしが
るし、たまに妹が出てきて「姉をよろしく」なんて言われるので、苦痛だっ
た。この女、俺とまじめに付き合ってるつもりなのだろうか、なんて思うと
ちょっとびびったんだ。そのうち「結婚して」なんて言い出すんじゃないか
とビクビクしたよ。
ところがこの日はそれだけじゃなかった。彼女が助手席に乗り込んで、いざ
出発と思ったそのとき、送り出しに来ていた妹が言ったんだ。
「あ、おとうさん。お姉ちゃん今から彼氏と行くんだよ」と。
オヤジまでが家から娘を送り出しに出てきたんだ。冗談じゃないよ。「まい
ったなぁ」と思いながら、おれは振り向いて一応オヤジさんに会釈した。
が、その瞬間、俺は固まった。
なんと、オヤジは、昨日コンドームを買ったあの店の、あの店主だったん
だ。
「あれ？」という顔をするオヤジ。慌てて口の中からほっぺを吸い込んで顔
の形を変える俺。
俺はそのままアクセルを踏み、奇妙な顔のまま車を発進させたよ。サングラ
スをしていなかったら、オヤジの顔は「？」だけじゃ済まなかっただろう
ね。