私は小学生の頃、へんなことにハマってました。たいしたことじゃないんです…ただ夜中になると両親と寝ていた寝室を抜け出して、町内を裸で一周するだけなんです。私自身は軽い散歩のつもりだったように覚えています。けっこー長く続けていたと思います…小4から中1くらいでしょうか?その間、見られそうになったこともありますが電信柱の裏や家と家の隙間に隠れたりしてハッキリ見つかったことはありませんでした。その日もいつものように人に気づいて知らない家の玄関先に隠れました。誰かが私の前を通り過ぎてしばらくした時です。後ろから「…相馬?」って声をかけられました。『ビクッ!』となったのを覚えてます。私が振り向くと小5のとき、同じクラスだった竹内くんがいました。私は「あ…ここ竹内くんちだったんだ?ごめんっ…」って言って走って帰りました。今思えばへんなこと言ってるのがわかります。夜中に裸の同級生が自分ちの玄関にしゃがんでいて、見つかるとすぐへんなこと言って走って去ったんですから…。竹内くんとはそのあと何度か学校で会いましたが、なにもありませんでした。大人になった今、竹内くんに会うことがあればあのときのことを少し聞いてみたい気もします(かなり不安だけど…)。