籍こそ入ってませんが娘夫婦は同じ敷地に暮らしてくれている。
仕事で通勤をしなければならないとしたらこの辺りは不便な土地だが、幸い婿になる人には毎日何時間の通勤地獄はなかったから、家賃無料のまがりなりにも一軒家の暮らしにも満足なようだ。
(娘の方は元々だから慣れてもいる)
なかなか趣がある渡り廊下で母屋と繋がっている離れで娘夫婦は暮らしている。
離れといっても4LDKで独立して暮らせる家だ。
娘達の新婚生活の邪魔にはなってないが、私と娘の夫はあの娘達以上に新婚みたいなものなのだ。
別々に暮らしてるとはいえ鍵を掛けてる訳でもなく、どちらからも行き来はあるから、娘達の性生活の気配を感じてしまうこともある。
やっぱり新婚のうちはかなり多くて、こんな時間になんて時もザラにあったし、一緒に入浴してる声など、庭にいて聞きつけてしまうこともあった。
そんな熱々のカップルが近くにいて刺激されない訳がないではないか?
私はまだ四十代の後半なのだ。
夫を失くしてずいぶん経つし、元々性生活なんて無いに等しかったから、男性と肌を合わせることなど久しくなかった。
このまま誰とも何事もなく朽ちていくのかな…
そんな時に現れたのが娘婿なのだが、必要以上に意識するはめになったのは、向こうが私に好意を持ってくれているようだと娘から聞かされていたからだ。
もちろん彼女の母親としてだ。
だが、それは表向きで、時折彼から感じる男の視線に私は気づいていた。
今から思えば私には気づかれてもいいと思って、それを隠そうとはしてなかったのだ。
私はその視線を嫌だとは思わなかったが、まさかこんなオバサンにっていう気持ちもあって、私の思い過ごしだと思うようにしていたのだ。
だけど、彼が浴室で私の名前を呼びながら自慰らしきことをしてる声を、換気するためにわずかに開けてあった窓から聞いてしまい、私の理性は弾けた。
娘はもうとっくに出掛けていて、朝の9時過ぎくらいだった。
私は頃合いを見て離れに行き朝食を食べに来るように言った。
彼はその日は時間の都合をつけられるというので、娘も帰りが遅いというので日帰り温泉に誘った。
それほど栄えてない小さな温泉宿が密集した場所が車で一時間も掛からずに行ける距離にあったのだ。
スーパー銭湯などに比べたら全然情緒があるし、食事もできていざとなったら部屋も取れる。
一石三鳥だった。
そこでお決まりの混浴からの展開で私達は禁断の一線を越えた…
彼を先に入らせてからタオルも巻かずに浴室に入った私を彼は振り向き様に見て固まった。
椅子に座って背を向けて体を洗っていた。
もう若くないんだからそんなに見ないでなんて腕で胸や胯間を隠しながら呟いた。
私はスポンジを借りて背中を流した。
久しぶりに触る男性の肌…
やっぱり脱げはそれなりに逞しく映る背中に触れるだけで濡れてきた。
背中だけじゃいつまでも洗っていられる訳にもいかない。
彼はしみじみと気持ちいい…と呟き、
私に完全に気を許したように全部洗ってほしいですと静かな甘えた声で言ってきた。
うん…
私は体を背中ぬ密着させて彼におぶさるような格好で首や肩や胸を洗い始めた…
私の胸が容赦なく彼の背中に当たり、彼は背中を預けるように私にもたれかかり、腕を擦ってきて、気持ちよすぎてたまらない…
もう我慢できない。お母さんに無茶苦茶甘えたいとか、そんなようなことを言ってきた。
私も完全に火がついていて、娘の夫であることなど忘れていた。
いいのよ…
こんなオバサンでもいいなら…
彼は腕をほどき私の方に向き直った。
今まで見たことない反り返ったイチモツにすぐ目がいってしまった。
彼は感極まったように、好きですと言って私の唇に吸い付いてきた。
そこからは無我夢中で順序を忘れるほど、互いの体を貪った。
さっき浴室で出したことなんかなかったかのように性器は逞しかった。
彼はずっと私が好きだったと何度も言ってくれた。
私が義母になるというのも結婚に踏み切った理由の1つだとも。
私からしたら信じられないような告白の連続だったが、私も潜在的には似たような事を思っていたのだ。
それにただの年の差がある関係性ではないのだ。
いったん燃えた火がそう簡単にくすぶるはずがなかった。
私はこの日、彼に秘密のプロポーズをされた。
これからは義母としてだけじゃなく、妻としても愛したいと。
彼はウンと言ってくれるまで今日は離さないからと、私の中でひたすら暴れ続けた…
本当にあんなに半狂乱で男性にしがみついたのは初めてだった。