イク間際になるとぎゅっと私にしがみつき腰を小刻みに速く動かして何度も私の名を呼びながら射精する。
私はその一連の様子が愛おしすぎてエクスタシーを得られる。
そのあとは私の胸に顔を埋めて甘えてくる…
なんてかわいいのかしら…
彼と知り合う前はずっと女としては枯れていた私。
厳しくしつけられて育った箱入り娘だったから、一方的に事が済んだら背中を向ける主人しか知らない私。
そんな行為すら子供を二人出産してからはなくなった。
女としての渇望はあった。
でも、それを自ら率先して満たそうとするほどの行動力はなかった。
子育てしながら家業のあとを継いだ私は、忙しさにかまけたふりをしてひたすら自分を騙し続けていた。
まさか、その事を教えてくれる人が、娘とそう歳も変わらない男性だとは思いもしなかった。
彼は私の着物姿に惹かれたという。
家業の関係で日常的に着物を着ている私だが、そんな効果があるとは思いもよらなかった。
成人式などで着なれない着物を着て、全く様にならない歩き方で闊歩する若い女性にはない、着こなしや仕草に色気を感じたのだそうで、私としてはこそばゆいしどこまで本気に受け取っていいのやと困惑しました。
でも、彼が私を持ち上げる必然はなく、何より目が真実を語っていたように見えた。
私は女として見られている。
こんな、彼からしたら母親とそう変わらないであろう女をそんな風に見るなんて…
ただ、それは軽蔑ではない。
自分が失望したくないから慎重になっていただけなのでしょう。
夜、就寝する前に彼のことを想うと、無意識に下着の奥に指を滑らせていた。
こんなこと彼に知られたら生きていけないと思いながら。
大人の女性の包み込むような包容力を持ちながらも、時には今時の若い女よりも初々しい面もあると彼は私を表した。
確かに今の若い子の方が経験豊富なんでしょうね。
だから、足跡がついてない砂漠みたいな綺麗さを私の体に感じるらしい。
彼はそんな私を夢中で求めてきた。
最初こそ、受け身だった私もまるで開放されたかのように大胆に応えるようになり、やがては自らも率先して求められるようにもなっていった。
本当の意味でセックスをしてるんだと、彼に抱かれる度に痛感させられた。
はしたないと思いながらも収まりがつかなくなっていく自分。
それでも、そんな想いを味あわせてくれた彼には感謝しかない。
ただ、これが永遠に続くと思えるほど私は楽天的ではなかった。
いつも見苦しくない引き際は考えてもいた。
そんな私が最終的に出した結論…
それが、娘と彼を引き会わせて結婚させる事だった。
それなら、彼を他の女にも獲られず、母親として接していくこともできる。
私は彼との縁が切れるのだけは嫌だった。
娘なら私の分身みたいなものだから、最小限の嫉妬で我慢できるだろう。
あとは二人の気持ち次第だった。
私は彼に正直に心中を話していたから、最初の会食から彼はそのつもりで娘を品定めしていたはずだ。
下の娘は見た目的にも私の遺伝子を最も受け継いでいる。
少し社交性に欠けて人づきあいも苦手な部分が心配だが、
けっこうお似合いの二人なんじゃなんじゃないかと思っていた。
結局彼は娘を気に入ってくれて交際するようになり、あれよあれよというまにゴールインした。
彼は私が広い家に独りになると気を遣ってくれて同居を提案してくれた。
若いうちに貯金できるメリットも大義名分もあるからそれほど不自然ではないだろう。
養子に入る訳ではないからそれはすんなり実現した。
こちらは田舎ですから敷地も広い。
隣に手頃な新居を建ててあげようかと思って提案したら、それならということで二世帯住宅に建て替えた。
彼はまだ母親に専念はしないでほしいと、娘との結婚に条件を出した。
妻を二人娶とるつもりだから、これからも私を抱くし、今まで以上に愛しあって、永遠の二人だけの秘密を持とうと言った…
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亡くなった母親が厳重に隠していた日記から抜粋しました。
発見したのが私で良かった。
妹夫婦、特に旦那の方は私に一生頭があがらないでしょ。(笑)
打ちながらいじくってたらけっこう興奮しちゃった…