まだ色も知らないような身体を見ると、つい見惚れてしまう時期がある。
特に、暑い季節。
入念に観察し、確実に準備して待ち構える。
必ず独りで通る公園脇で、少し啜り泣くような音を出し、うずくまる。
不安そうに尋ねる身体に、涙目で答え、擦りむいた膝を見せる。
慌てて介抱する身体に、私の艶を見せ、色を匂わせる。
きっと初めての、他のオトナの肌や肉。
必死に介抱に集中する身体の、オトコの部分が逞しくなると、怯えたように飛び退き、オトコを隠そうとする。
私は白々しく尋ね、さも正論のように都合のいい論理を述べ、強引に介抱を続けさせる。
可愛い。
もっと艶を見せつけたい。
しゃがむのをやめ、ダボダボのTシャツ1枚で身体の前に屈むと、その目はシャツの中で揺れるカラダに釘付けになる。
もうだめ。触りたい。
「服の中、血が出てない?」
そう囁くと、特徴あるリュックを掴み、半ば強引に覗かせる。
「あ、、ごめん」
夢中で覗く身体に、わざとらしく謝りながら、膝で身体の逞しい所を優しく触れる
唐突に「彼」が激しく私を突き放すので、初めて私も大人の全力で彼を抱き締めながら、あの言葉を彼の耳に何度も囁くと、彼の身体が何度も波打ち、逞しい竿から温かい感触とオトコの匂いが漂う。
オトコになった身体に用は無いので、私は感触を伝えて立ち去る。
やっぱり、あの瞬間が、大好き。