映画が始まるまでのちょっとだけなら‥
メールのやりとりをしてるうちに、一時間も前に映画館に着く、というので思い切って誘ってみたらそんな返事を頂けた。
待ち合わせ場所の駅のホームに現れた彼女を見て、俺は思わず目を見張った。
妖艶さを醸し出している整った顔立ちに、ヒールの似合う美脚!
冴えない俺の風貌にお構いなしに、寒さが肌を刺すホームで、そっと寄り添ってくれた。
周りから見たらきっと美女と野獣なのだろうな‥
人目を忍んで、電車の中で互いの指を絡め合うと、まるで性器を弄び合うかのように、少しづつ掌が濡れるように湿り気を帯びてくる。
俺も、彼女も、これから起きるかもしれない事を確認するかのように‥
人で賑わうショッピングモールに併設された映画館。
悪戯出来るスペースなどないと諦めがちになった時、ふと目についた非常階段。誰もこない予感がした。
「ちょっとあっちに行ってみましょうか?」
彼女の手を引き非常階段を昇って行く。
誰も来ないのを確信した俺は、踊り場の隅に彼女を押し付け、体をまさぐる‥
「‥ダメっ‥人来ちゃうょ‥」
言葉と裏腹に、されるがままに受け入れている‥
柔らかい生地の薄く短いスカートをめくり、タイツ越しの内腿の間に指を往復させると、熱を帯びて湿り気が伝わってくる‥
「‥はぁ‥んは‥ダ、ダメだよぉ‥」
吐息混じりの艶っぽい声が、悪戯心を更に擽ってくる‥
腰周りのタイツのゴムを突破して、一気に下着の中に指を滑らせる‥。
そこはもう、溢れるばかりに濡れていて、少し指を擽らせるだけで、ネチャネチャと卑猥な音が響いてくる‥。
「‥こんなとこで、こんなに濡らして‥ほらっ‥いやらしい音がいっぱいしてるよ‥」
わざと音を立てるように愛液を絡めた指を、小刻みに震わせ肉襞を小さく叩く‥。
「‥いゃっ‥いゃっ‥はぁ‥はぁ‥」
「嫌なのに、こんなに濡れちゃうんだ‥嫌なのに、ビチョビチョに濡らしちゃうんだ‥‥いやらしい女だね‥」
「‥んぁっ‥」
膝からゆっくり崩れた。
崩れ落ちて座る彼女の顔の前に、期待して膨張した俺を取り出し、そっと促すと躊躇なく唇に含んでくれた‥。