もう1年以上前の話。
うちのマンションの隣には、雑居ビルがある。二つの建物の間は、人や自転車がたまに通る位の、車は通らない(侵入禁止でそもそも通れない)細道。
で、雑居ビルの5階はネイルサロン。外に各階から繋がった避難用の螺旋階段(?)があり、その5階のネイルサロンの階段の踊場で、よくネイリストと思われる若い女性がタバコを吸っていた。主に二人。1人で吸ってる時もあれば、2人で出てきて吸ってる時もあった。
ちなみに、自分の部屋は4階で、ちょうどネイルサロンの踊場から、うちのベランダと、多分部屋の手前位はちょうど見下ろせる高さだった。
その事に気づいてから時々、最初のうちは、黄色やピンクの蛍光色の極小Tバック姿で、そのうち、もう裸でベランダ近くに行ったりするようになった。実際に、こちらを見てる保証はないが。
ただ、僕はきっと見てるはずだと勝手に想像し、興奮して息子をガチガチにして、ベランダの窓を開けて、窓近くの部屋の隅に寝転がったり、意味なくうろついたりした。
笑い声が聞こえたりして、僕を見て笑ってるのかなと思い興奮した。
2度ほど、TE〇GAでシコッてみた。
が、自分としては、見られているとは知らず、という体の為、なかなかネイリストの方を見る事はできずにいた。
そんなある日の事。雑居ビルの、うちのマンションの反対数件隣には、1階がコンビニのビルがある。小腹が空いてコンビニに行くと、あのネイリストの1人を含む2人の女性が店内にいた。
1人は顔を見てもわからない女性。いつもタバコを吸ってるもう1人のネイリストとは違う女性だった。この人もネイリストだろうか。
と、タバコを吸ってるネイリストと目があった時、一瞬ハッと目を見開き、次にニヤニヤしながらもう1人の女性に何やら耳打ちしていた。
耳打ちされた女性は、えっ!という顔で僕を明らかに凝視して笑っていた。今まで、実際に向こうが僕を見ていたか確信がなかったが、僕は一瞬で、(もしや、やはり僕が裸でいるのを見た事あったのかも!)と頭をよぎって、一気に恥ずかしくなった。
恥ずかしくなった僕は、逃げるようにコンビニの入口脇にあるアイスのショーケースに移動し、食べたいわけでもないアイスを見つめた。
と、会計を終えた2人が店を出る為に近づいてきたので、僕はアイスのケースの中を更に見つめ続けた。
すると、すれ違い様に、本当に小さな声で、
「お疲れ、TE〇GAくん」
そして店を出た2人。見た事がない方の女性が、大笑いしながら、ネイリストの背中をバンバン叩きながら歩いていった。
ネイリストが言ったのか、あるいはネイリストに教えられた女性が発したのかはわからなかったが、確かに、
「お疲れ、TE〇GAくん」
と言っていた。
やはり見られていた確信と、突然耳にしたその言葉に、カーッと頭に血が上った。
それからは、少しの間、見られていた事を意識して、変に怖じ気づいてしまい、なかなか裸になれなかったり、普通に洗濯を取り込みにベランダに出ても、ネイリストがいたり出てくると、慌てて部屋に逃げるようになってしまった。
事情で、引っ越さないといけなくなった。
ある日、チラッと外を見ると、ネイリストが2人とも踊場に出ていた。もうすぐ、この部屋から出ないとかと思ったら、突然興奮がこみ上げた自分、一気に真っ裸になり、勢いで、初めてそのままベランダに出てしまった。
心臓がバクバクして、出た直後すぐにはネイリスト達の方を見れなかったが、悲鳴というのではなく、むしろ声援のようなキャーという声が聞こえて、ネイリスト達の方を見ると。
なんと2人がニコニコしながら、こちらに手を振っていた。そして、ハッハッハッという豪快に笑った。
チンコは完全にフル勃起。興奮し過ぎて、このままシコるのを見せつけようかと、少し左手でシコシコ。すると、先程より更に豪快にギャッハッハッ、と大笑い。余りに笑い声が大きくて、声が建物に反響した。それで何か急に怖くなり、発射する事なく、つい僕は部屋に逃げ込んでしまった。
「え~~っ!」
と何か残念そうな声が聞こえた。
それから2週間程で、僕は引っ越した。
最近、そのマンションの最寄り駅に行く用があり、久々に行ってみた。雑居ビルを見ると、ネイルサロンは閉店していた。コロナのせいかはわからないが。
ベランダに出たあの時、最後に、どうして思いっきりオナニーして、射精まで見せつけれなかったんだろうと、それまでも何度もした後悔を、改めて思った。