新穂高の露天風呂。3段構成で一番上は男専用。あとは混浴といっても、河原にあるので、水着で入る人が多い。ただ、通りすがりで風呂だけ入るなら、裸で一番上に入ればいいのだが、下に行ってもかまわない。
先日、裸で入ったが、男だけ。でもそのうち、下には水着の親子も入ってきてにぎやかになってきた。その中に二十歳前後の美人と母親のような二人連れ。あっちは水着だが、おれはタオル一枚だけ。親子の後ろを岩つたいに歩いたが、下から見上げるとおれのPがちらちら見えていたようだ。湯に入り親子の前を通るときはタオルをPの前に当てているので、横からちらちら見えそうになる。おれはサングラスをしていて、どこを見ているかはばれないが、親子はPが気になるようだ。ちょっとPが元気になりだしたとき、親子に向かって歩き出したが、アブが肩に止まった。実は数年前にも同じ状況に出くわしたことがあったのだ。
ここぞとばかりにタオルでアブをたたき落としたが、親子の目の前にPはさらされたままだ。俺は平然としてたたき落としたアブをつまんで投げ捨てた。もちろん娘の前を隠すことなく通り過ぎた。ふたりともますます大きくなりだしたPに釘つけだった。おもむろにタオルで隠してから親子に、アブが多いから気をつけてくださいね、と話しかけたが、好い加減にテントを張っていて、目のやり場に困っている顔がかわいかった。