それは私の合コン仲間が紹介してきたフリーターの女の話。
「何となく、二人って似てるよね」
と、友達は言ったけど、私は
(どこが?)
と思っていた。
合コンに参加した時は、私と話してる男の会話に割り込んできて、みんながいる前で、
「ワタシ、酔うとキス魔になっちゃうの」
とか、
「なんだか脱ぎたくなってきた」
とか言って、ボタンを外したりして、私を含む女性陣から
(うざっ)
と思われていた。
次の合コンでは、男性陣から「ご使命」があって、渋々仲間に入れてあげたけど、
「ワタシ、Mだからぁ、」
とか、
「誰か、チョーキョーしてくれないかなぁ?」
とか下品なアピールをしていたので、
(そんなに調教して欲しかったら、私がしてやろうか?)(怒)
と思った。
それでも、男達にはウケが良くて、彼女の「一人舞台」に苛立った私は、ボタンを外して、
「ワタシも暑くなった」
と言った。
「確かに暑いかも」
と言って、他のメンバーも露骨に露出して騒ぎ始めた。
(バカみたい)
と思った私は、すぐにボタンを留めて、下着丸出しの饗宴を、客観的に眺めていた。
(ここはキャバクラかよ?)(怒)
半裸になって騒ぐ女たちに、鼻の下を伸ばして煽る男達も、軽蔑していた。
気分が悪くなり、トイレに立ったら、
「ワタシも、オシッコしたい」
と言って、彼女は私についてきた。
宣言通り、彼女は個室に入ると、水も流さず、
「ジャー」
っとトイレに響き渡る水音で放尿していた。
「ねぇ、アナタも、せっかくなんだから、盛り上げなよ」
と個室の中から私に声をかけてきたので、カチンときた私は、
「アンタ達みたいに、バカ騒ぎする趣味なんて無いわよ」
と言った。
私は会社員で、彼女はフリーター。
酔っ払っていても、立場があるから節度も必要だった。
鏡を眺めて、「この子対策」に着てきたシースルーのブラウスで、「透け感」を確かめていたら、
「アンタも、イイ武器持ってるじゃん」
と彼女が話しかけてきた。
鏡越しに彼女を見たら、彼女が着ていたブラウスから、乳首が透けて丸見えになっていた。
「どうよ?アンタもブラジャーなんて脱いだら?」
と言って、私を挑発してきた。
(もう、付き合ってられない)
と思った私は、彼女を無視した。
マジギレしそうなぐらい、頭にきたので、席に戻って、
「先に帰るね」
と言って店を出た。