下着一枚ないだけで、こんなに心細いものだなんて。
「いつもの調子で、膝上10cmのミニを履いてきちゃった。でも、昨日の膝上20cmの超ミニでなかっただけマシね。」
そう思うしか、自分を奮い立たせる術はありませんでした。
歩く歩幅が妙に狭くなり、不自然に思われないように広げようと意識しても紐で縛られてるかのように広げる事は出来ませんでした。
風を股間の秘部に直接感じる異様な感覚に心細さを感じました。
(こんなミニくらい何でもないのに。
学生の頃の超ミニセーラー服に比べれば、ロングスカートみたいな物なのに。)
電車に乗ると回りの乗客全員が痴漢に思えてきて、電車の揺れで身体が触れ合うだけで、身体が異常に敏感に感じてしまい、必要以上に下着を履いてない下半身を意識させられ、堪らずに途中下車して気持ちを落ち着かせなければなりませんでした。
普段、満員電車で通勤してるし、学生の頃から毎日のように痴漢の被害にはあっていて慣れっこになってるはずなのに、下着を履いてないだけで、こんなに過敏に感じてしまうなんて。
(あっ、今お尻に手が当たった。痴漢?違う。でも下着を履いてない事を知られたら、痴漢されたがってる欲求不満の淫乱女と思われて、好き放題嬲られちゃうかも。抵抗しようにも下着を履いてない言い訳なんて出来ない。あっ、私濡れてる。どうして?こ、こんなんじゃ、ますます言い訳できなくて弄ばれちゃう。)
不安と恐怖に怯えながら、濡れている自分が信じられませんでした。
(早く会社に着いてぇ。)
珍しく痴漢に会わずにいるのに、まるでたっぷり嬲られてしまったかのように膝がガクガクして立っているのも辛かったです。
何とか降りる駅に辿り着いた時は、いつもの何倍もの時間に感じました。
(早く会社に行って下着を履かなきゃ。このままじゃ私、変になっちゃう。)
普段女性更衣室に一番乗りする私なのに、途中下車して休んでいたりして時間が遅くなり、他の同僚達がごった返す最中に飛び込みました。
(どうしよう。こんな中じゃ、下着を履けないわ。)
履き替えるならともかく、ノーパンで出社したなんて知られる訳にはいきません。
しかも、スカートを脱いで、制服に着替える事さえ出来ないんです。
(仕方ないわ。今は上だけ着替えて、後で着替えに来よう。)
幸い制服の色や形の似ているスカートで、制服をクリーニングしてる時とか良く代わりに履いたりしてましたから、スカートを履き替えずに仕事するのは問題ありませんが、今の私には制服より5cmは短い裾が気になりました。
(大丈夫、トイレに行く振りして下着を履きに行くまでの事よ。)
しかし、その日に限り仕事の切れ間がなく、慌ただしく仕事をしているうちに、ふと思い出しては無防備な格好になってる自分にびっくりしたり慌てたり。
(なんで今日は全てがうまくいかないのぉ。)
やっとトイレに着替えに行こうとすると呼び止められて仕事を頼まれ、着替えに戻る暇が中々作れませんでした。
やっと着替えに行けたのが昼近くになってからでした。
(お昼休みになったら、又他の子達で更衣室がいっばいになっちゃう。急がなくちゃ。)
そこに先輩の女子社員から声を掛けられました。
「あっ、裕美ちゃん。夏服注文するけど、サイズとかは?」
「えっ、あの、冬服と同じで良いです。」
(早くしなくちゃ。夏服なんてブラウスなんだろうから、スカートのウェストサイズだけじゃない。)
「ああ、それで良い?そうね、裕美ちゃんのスタイルなら大丈夫か。」
「じゃ、お願いします。」
やっと更衣室で下着を履いた時、
(やだ、又こんなに濡れてる。なんで、こんなに焦ってるのに、濡れちゃうなんて。私、なんか変。)
とにかく下着を身に付け、ほっとして職場に戻ると、上司に打合せに呼ばれました。
会議室が塞がっていると応接室に連れて行かれました。
低いテーブルに書類を広げての打合せは、やりづらく、身を乗り出すように聞いているうちに気付いてしまいました。
低いソファに座ってる為に、上司からスカートの奥が丸見えなんです。
(あっ、見られてる。さっきスカートも履き替えれば良かった。どうしよう。急に隠したりしたら、気まずいわよね。でも、どんなに膝を閉じても隠し切れない。あっ、見てる。やっぱり見てる。もしかして、この為にわざと応接室に来たの?まさか、でも、あぁ、どうしよう。)
恥ずかしくて堪らないのに、又濡れてしまっている自分に動揺し、冷静な判断を下せなくなり、ただ見られてる事に気付いてなく仕事の話に集中してる振りをしてるしかありませんでした。
(こんなの何の解決にもなってないわ。まともに覗き込まれ、見られ続けてる事に変わりはないのだから。)
そう分かっていても、どうしたら良いか分からず、ただじっと時間の過ぎ去るのを耐え待つしか出来ませんでした。
やっと打合せが終わり、上司が出ていき書類をまとめながら、自らのスカートを見ると、パンチラなんてものでなく、モロ見えのショーツを1mも離れない間近で見られ続けていた事を知りました。
下着を覗き込まれただけなのに、私の身体の隅々まで全て曝けださされてしまったような恥辱感を感じました。
(パ、パンチラくらい学生時代に超ミニセーラーだったし、テニス部だったから、日常茶飯事で何て事なかったじゃない。)
そう考えようとしても身体の奥まで突き刺さったような上司の視線の感触は消えませんでした。
濡れた下着が気持ち悪くて脱ぎたくなりましたが、もう替えの下着はありません。
(私、こんなに濡れやすくかったかなあ。淫乱な露出狂になっちゃったみたい。これじゃ、替えの下着をもっと用意しとかなくちゃ。)
私の変な一日目は、まだ終わってはいませんでした。