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過分のお褒めの言葉を頂き、まことに恐縮です。
つきましては、秘話をもうひとつご披露致します。
5年程前に記したもので、今となっては時間的にズレがあります。
ある日の夕方、いつものように銭湯の番台に座っていると、近所に住む三十歳前後の若奥さんが二人の娘を連れてやって来た。
商店街で大きな店を営んでいるご主人やお姑さんは時々利用してくれていたが、若奥さんを番台から見るのはそれが初めてだった。
美人というより可愛いタイプで、顔を合わせると挨拶や言葉を交わす間柄である。
さすがに若奥さんは私の前で裸になることに躊躇した様子で、最初は私の方をチラチラ見ていた。
だが、やがて観念したのか番台に背中を向けて服を脱ぎ始めた。
若奥さんがパンティを脱いで丸い尻が露になったとき、棚に置いた着替えが床に落ちた。
ウチの店には貴重品用のロッカーしかなく、脱いだものや着替え・バスタオルは棚の籠に入れるようになっていた。
若奥さんはそれを拾い上げようと、尻を番台に向けたまま反射的に上体を深く屈めてしまった。
若奥さんの股間から、卑猥な一対のラビアとその周囲に生えたヘアが顔を覗かせた。
私の視線は若奥さんの陰部に釘付けとなった。
上体を起こした若奥さんは、ハッとしたように向き直った。
左右に開いて少し垂れ気味の乳房と、下腹部を覆うタワシのようなヘアが印象的だった。
予想外に色黒で毛深い肌には妙にそそられた。
若奥さんは片方の腕で乳房を、もう一方の手でヘアを隠すと、困惑した表情で私を見詰めた。
その表情は「お願いですから、どうかそんな目で私を見ないでください!」と訴えているかのようだった。
慌てて視線を下に落としたが、興奮のあまり自分の立場も忘れ、知り合いの女性客のカラダに番台から露骨な視線を浴びせてしまったことを深く恥じた。
娘たちと洗い場に入っていく若奥さんの後姿を見送ると、女房に番台を代わって貰った。
交代時間ではなかったが、若奥さんが入浴を終えて脱衣場に上がってきたとき、私が番台に座っていては、今後の近所付き合いにも支障が出かねないと判断したからである。
若奥さんも懲りたのだろう。
その後、私が番台に座っている時間帯には二度と店に現れなかった。
若奥さんの裸と陰部を拝めたのは、後にも先にもそのとき限りである。
あれから約十年が経過した。
三年前には銭湯を廃業して賃貸用のマンションに建て替え、私の座る場所も番台から管理人室に変わった。
今でも若奥さんと顔を合わせると、あのときの恥じらいに満ちた仕草と困惑した表情を思い出してしまう。
若奥さんの方は、どんな気持ちなのだろう?
お互いに、何事もなかったかのような顔はしているが…
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