私は他の人に知られずに草取りをしてくれたあの子がとても可愛く思うようになりました。
私の家に出入りしている人に色々聞いてみると、お察しの通りその子の家庭も私が子供の時と似たところがありました。
病院の付き添い婦をしている母親と二人の母子家庭。
親戚の家の古い離れに住み、親戚の援助をもらう代わりにその子が母屋の手伝い等をしている。
母屋が広い畑を持っている兼業農家なのでその作業も手伝っている。
真面目で頭も悪くないけど金銭的に貧しくて学校では他の女の子からばかにされるらしい。
などの事を知りました。
名前をさきと言いましたが、さきちゃんが家に来たら時間がある時は紅茶を飲ませてあげて、時間が無いときはキャンディーを2つ3つくらい持たせてあげるのが私の楽しみになりました。
遠慮するさきちゃんでしたが、それまで紅茶を飲んだことがあまり無かったようで、美味しいです。本当に美味しいです。と嬉しそうに笑ってくれる顔はとても可愛く思いました。
さて一学期の終わりに息子の成績が学年一番ではないことが分かりました。
自分の努力不足、油断が原因だから、それに気がついて今後努力することを学んで欲しいと母親として思っていました。
わがままな息子だから夏休みに家で荒れるかと思っていたら、何故かさばさばした様子でした。
義父などの前では、一学期は成績で失敗したけど反省して頑張ります、と殊勝な事を言い義父も人間として成長してるじゃないか、と喜んでました。
私も喜ぶべきなのにそんな息子が不自然なようで、何か引っかかるような気がしていました。
夏休みに入って数日、さきちゃんが息子に届けるプリントを持ってきました。
勝手口でさきちゃんがお手伝いさんに挨拶してる声を聞いて私も出て行きました。
ところが私の顔を見た途端、さきちゃんの顔が変わったのです。
顔を伏せて視線を逸らせ、何か悪いことをした後のような感じでした。
おかしいな?と思った途端に、もしかしたら!と私の頭に息子の顔が浮かんだんです。
推理とかでは無く、女の直感としか言いようがありませんが、息子がさきちゃんを...と確信のようなものがありました。
私から逃げるみたいに帰ろうとするさきちゃんの手を握って、私がさきちゃんを誘拐するみたいに家の奥に引っ張り込み、さらに渡り廊下の先の離れまで連れて行きました。
二人だけになると、さきちゃんから話を聞くと言うよりもう取り調べでした。
私が誘拐された時に刑事さんに聞かれたような事を泣きかけているさきちゃんに次々と聞きました。
あの時の刑事さんはお仕事だから冷静でしたが、私はそうではなくかなり激昂していたと思います。
さきちゃんは泣きながら話してくれました。
終業式の後に残って生徒会室の掃除をしていたら生徒会長の息子が一人で入って来た。
イライラして腹を立ててるみたいだった。
挨拶したらいきなり、うるさい!と怒鳴られた。
恐いのといつも皆の前では明るくて優しい会長がこんなになってる事が心配になった。
じっと立ってたら椅子に座ってた会長から、お前は成績はどうだった?と聞かれて、おかげでまあまあでした、と答えたら、お前とかそれで良いから良いよな!とまた激しく怒鳴られて、こっちに来いと呼ばれた。
側まで行くと会長がいきなり立ち上がって抱き締められた。
逃げようとしたけど、片手で腰を抱えられて動けなかった。
反対の手で胸を触られた。
やめてくださいと言ったけど片手で胸、片手でお尻を触られ、お尻の方はスカートを捲られた。
さきちゃんが泣きながら話したこんな内容を今でも鮮明に覚えています。
中途半端なところで止めてすみません。
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