旦那様奥様の家に戻ってからは、落ち着いた生活が続きました。
旦那様が、高校に行きなさい、と言ってくださり、奨学金を受けて地元の普通科高校に進学し、卒業してからは幸い旦那様と関係のあった役所の事務として採用され勤めさせていただきました。
勤めに付いても旦那様奥様の家に住まわせてもらっていました。
以前の経験から男性は怖かったけど、次第にそれを表に出さず隠して普通の人と同じように振る舞うことを覚えました。
高校、職場と同じ年頃の男性が居て、中には私に好意を寄せてくれる人もいましたが、もちろん私はそれに応えることは出来ませんでした。
私の人生が大きく変わったのは夫と結婚してからです。
職場の男性から交際を申し込まれたり奥様が縁談のお話を持ってきてくださいましたが私は、自分が傷物だから普通の女性の幸せは持てないもの、と自分で思い込んでいました。
ですから交際や縁談は全てお断りしていたのですが、私が21の時に奥様が持ってきた縁談の相手が今の夫でした。
地元で商売をしている資産家の長男ですが、本人は大学を出て公務員上級の試験を受けて当時の人が言うお役人でした。
子供はいませんが離婚歴があり年齢も私より10歳年上でした。
離婚の原因は分かりませんでしたが奥様が、前の奥さんはかなり偉いお役人の娘でわがままだったから義父義母との折り合いが悪かったのではないか、と話してくれました。
男性が離婚歴があることが、傷物の私には相応しかもしれないと思ったし、気難しい舅姑に仕えるのなら今の旦那様奥様に仕付けられていますから耐えられるとも思いました。
それに私の将来を心配してくださる奥様にもこれ以上縁談をお断りするのは憚られましたので一度お会いしただけで縁談を承知しました。
二回目の結婚とあって夫の実家では御披露目などどのようにするか迷ったそうですが、当時夫は実家から離れた遠い県に赴任していたこと、ちょうど夫のお役所の仕事が大変忙しい時期と重なったこと、何より夫と私が御披露目をされることを望まなかったことで、ごく内輪だけの結婚式となりました。
新婚生活の場は夫の赴任している県の宿舎ででした。
周囲の方とのお付き合いや家事等は思ったより上手くこなせたと思います。
ただ夫との夜の生活はやはり難しかったです。
全て夫に任せて夫が満足してくれたら良いと思っていました。
夫は私を優しく抱いてくれましたが、抱く前に何かを言いた気なのに言えないような事もありました。
私自身は夜の生活に女の幸せを感じる筈がないと思い込んでいました。
夫と私がお互いの秘密を打ち明けあったのは、結婚して半年後でした。
その夜も夫から抱かれましたが、夫が上手く逝けず私にすまないと謝りました。
私が、そんなことはありません、それより私に出来ることがあったら言って下さい、と聞いたら夫から、痛くはしないから縛らせてくれないか、と打ち明けられました。
私は、はい、と承知したのですが夫はなかなか縛ってきません。
そのうち、やはり君のような可愛い女を縛ってみたいなんて僕はどうしようもない奴だ、と自分を貶したんです。
本当の男女の愛をまだ知らなかった私ですがこの夫の言葉に、今私は夫から大切に思われてる、と胸が熱くなりました。
それと同時に、自分の事も打ち明けたい、それでも大切に思ってくれるのならどんなことでもされたい、と激しく思いました。
この夜は遅くまでお互いの他人に言えなかった黒い過去の経験を話ました。
途中で私から夫に、縛ってください、とお願いし縛ってもらったまま夫の膝に抱かれて話をしました。
そして夫から、ずっと一緒にいてくれ、と言われて抱かれて初めて自分のあそこが淫水で潤ったのを経験しました。
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