私が警察に助けられたのは小柄な男から写真を写された次の日でした。
熱で体がきついまま、私を拐った男が今日も来て犯されるのではないかとビクビクしながら寝ていました。
外が薄暗くなった頃に外に人が歩き回る音がしました。
その足音も一人では無かったので、私が売られるのは2.3日してからと言ってたのに、もう連れていかれるんだろうか、行き先は外国なんだろうか、と思って心臓が潰れそうになりました。
それが、警察だ、中に◯◯美穂ちゃんはいるか?と言う声がして、私が返事をしたら、いました!鍵を壊せ!と大声がして外から閉められていた戸を開けてくれました。
それから病院に連れていってもらい入院となりましたが、病院で寝間着を着せてもらうまでは家から出る時も車に乗る時も裸に刑事さんの上着を掛けてもらっただけでした。
翌日には母も旦那様も奥様も病院に来てくれました。
それから10日間も入院し、時々刑事さんから話を聞かれて書類を作られました。
私があの家に閉じ込められてるってどうして分かったんですか?と聞いたら、ある人が知らせてくれた、とまでは教えてくれましたが、それが誰なのかは教えてもらえませんでした。
退院してからですが、奥様に私があの家に閉じ込められてるのを警察に知らせてくれた人にお礼を言いたいと話したら、これ以上あんな人達と関わってはいけません、ときつく叱られました。
学校の先生は私が誘拐された事は知っていましたが生徒には急な病院で入院したと言ってくれました。
私の心の中では、私はもう清純でなく汚れてる、だから将来は母みたいないやらしい出し物に出たりお客を取らされるような生活しかない、そう思っていました。
だから一度は面白くてたまらなかった勉強もやる気が起きませんでした。
そんな私を立ち直らせてくれたのは奥様でした。
厳しくしてくれるのが奥様の愛情でした。
1学期最初の試験で悪い点を取った時のようにまた厳しい折檻をされましたが、物差しで叩かれて泣きました。
痛いのが辛くてではなく、奥様が私を立ち直らせようとしてるのが分かるからでした。
私が家に来てから一年目には、新しい服、下着、靴下、靴まで揃えて買ってくれたりしましたし、日曜日に内風呂に入る時には必ず私を一緒に入らせ私の身体の成長を見てくれました。
ただ奥様は私をいやらしい舞台に出たり客を取ったりする母に近づけたくないと思っていました。
それも仕方ありませんけど、私はやはり何時でも母に会いたいと思っていました。
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