レイプされた傷は、間もなく癒えた。
処女を失ったことも、元々、大したことじゃないと思っていたこともあり、それほどショックでもなかった。
ユリとケイからは、その日の内に電話があったので「殴られて土下座させられただけだった」と説明しておいた。
次の日も普通に学校へ行き、自分達だけ逃げたことをしきりに謝る二人に
「もうイジメはやめとこうぜ。ロクなことになりやしねぇ」
と苦笑して見せた。
アソコの痛み。暴れて全身にできた擦り傷。みっともなくイカされた所をジミ子に見られた屈辱。
それが薄れて行くのと入れ替わりに、あたしは切ないような、堪らない気持ちになって行った。
太い、武骨な指で、襞を広げられ、クリを弄られた。
膣内に入れられて、中のザラッとした所も触られた。
熱い舌。乳首を勃起させ、嘗め転がした。ヌルヌルになったワレメの中も、丁寧に嘗めてくれた。
下の先を固くして、クリを下から持ち上げるように、何度も…
あたしはジミ子の兄の愛撫を思いだしながら、毎晩クタクタになるまで、オナニーをした。
『なんで? 何でこんなに… あんなやつのコト…』
あたしへの復讐を果たしたと言うのに、グズなジミ子はいつまでも不登校を続けていた。
仕方ないので、1年の時に彼女と親しかったという女子を捕まえて、携帯番号を聞き出し、かけてみた。
電話に出たジミ子は、相手があたしだと分かると、息を飲んだ。
「安心しろよ。もう仕返しとか考えてないからさ。さすがのあたしも、もうこりごりだよ」
電話を切られないために、そう前置きした後で
「実はちょっと、頼みがあるんだ。あんたにしか頼めない」
と言った。
ジミ子の家は、大きな県営住宅の中だった。
翌日あたしが、ジミ子一家の住む棟の前まで行くと、入り口で彼女が待っていた。
あたしを見ると、会釈もせずに振り返り、階段を上がって行った。あたしはそのあとをついて行く。
彼女の家の前まで来ると、玄関を開けてくれたので、あたしは中に入ったが、ジミ子は家に入らず、黙ってまた階段を降りていった。
多分、どこかで時間を潰して来てくれるのだろう。
勝手に上がり込み、奥の、引き戸が開いている部屋のなかを覗くと、ジミ子の兄…シンジが座っていた。
あたしを見ると
「マジかよ…」と呟いた。
あたしは彼の前の座卓の前に座った。
「どういうつもりだ?意味わかんねぇ…」
返事をする代わりに、あたしは立ち上がり、彼の後ろのベッドに上がると、その上に正座して、黙ってブラウスのボタンを外し始めた。
「おい、待てよ」
「おねがい。抱いて…」
「なんでだよ?この前、俺はお前を… 説明しろよ。いくら俺でも意味わかんねぇまんまじゃ、やれねえよ」
あたしは、めんどくさいな… と思った。
自分でもなんでこんなことしてるのかよくわからないのに、それをこの、頭の悪そうなシンジに説明しなきゃならない。
その時ふと、小学校の時の担任がしてくれた話を思い出した。
鳥は、卵からかえって始めてみた動く物を、親だと思い込み、それにすりよったり後をついて歩くようになるという。
たとえその相手が、蛇でも、鷹でも。
あたしはその話をシンジにしてやった。
「すると何か?俺の蛇か?」
シンジは苦笑しながら呆れたように言った。
「女子にとって、ロストバージンは生まれかわるようなもんだからね。もっと乱暴にヤられてたら、違ってたかもだけど、感じちゃったし、イカされちゃったし…」
それだけ言うと、あたしはなんだかやたらに恥ずかしくなって、顔を赤くしてそのままベッドに寝そべった。
「そうしてると、お前もちゃんと女の子に見えるじゃねえか」
シンジがからかったが、あたしは返事をせず、横を向いたまま、待った。
ようやく彼がベッドに上がってきて、ブラのホックを外した。
乳房が現れると、すぐに吸い付いて来た。
「あ… やっぱりこれだ。この感じ… でも嘗めてほしいのはそこじゃない。そこじゃなくて…」
あたしはよほど、自分でショーツを脱いで脚を広げてやろうかと思ったが、さすがにそれはできなかった。
代わりに、ゆっくり腰をくねらせ、脚をモジモジさせてみせた。
「…ったく、スケベな女だな。こっちか?」
シンジはスカートに手を突っ込み、そこの形を確認するようにショーツの上から少し弄ったが、すぐにスカートを捲ってショーツを脱がせてくれた。
シンジの舌が、アソコに近づいてくる…
「 んっ! んぁっ! あっ、やっ! …ん~っ!」
…今日は、誰も聞いてない。ジミ子も。シンジには、ホントは弱い女の子なんだって、とっくにバレちゃってる。
だから今日は、存分に女の子の声で喘いでもいいんだ…
そう思ったら、なんだかすごく気が楽になり、安らかな気持ちになった。
今回は、イカされる前に、シンジが挿入の体制になった。
少しばかり不安になる。
「もう痛くないかな? まだ2回目だから仕方ないけど、できれば痛い顔したくない…」
幸い、入る時、わずかに痛みが来ただけだった。
でもまだ、それが膣内で動いても、快感を得ることはできない。
圧迫感。お腹の中が、異物で充満する感じ。でもそれは決して不快な感覚ではなく、空っぽだった所を満たしてもらったような、安心感があった。
今回もシンジは、遠慮なく膣内に出した。
終わると、座卓の上のティッシュで自分のを拭き取ったあと、あたしのも拭いてくれた。
レイプの時よりは、少しだけ優しくなっている。
あたしは思い出して、ショーツを履いたあと、財布からゴムを取り出し、
「次の時は、コレ付けてくれる?」
とシンジに差し出した。
「…今度って、また来る気かよ?」
「ダメ?」
「ダメじゃねえけど、お前結局俺とどうなりたい訳?セフレか?」
… 正直、そこまでは考えてなかった。セフレなら、それで構わない。けど…
「彼女にはしてくれないの?」
するとシンジは笑って
「なんだ、要するに俺に惚れちまったってことか。」
あたしも笑って、ゆっくり首を横に降った。
シンジは嫌な顔をした。
前にも言ったが、シンジは全然あたしのタイプではない。性格も悪そうだ。
「惚れたっていうのは違う。でも、とても離れられそうにないから…」
「…よくわからねぇな… まぁいいか、お前がそうなりたいって言うなら。今ちょうど開いてるからな」
そう言うと、カッコつけたポーズであたしを抱き寄せ、キスをしてくれた。
こうしてあたしは、ジミ子の兄と付き合い始めた。
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