でも、怒鳴られながら、その失敗なんてどうでもいいのだろう、男性スタッフに替えられたことをよほど
根に持っているのだろう、とか、そういう関係ないことも考えていました。
横では中年男性の新人スタッフも、責任者の私が床に縮こまって土下座する様子を見て、呆気に取られています。
わたしが土下座してから1時間も怒鳴り続けていた利用者様は、だんだん、優位な立場を確信してきたのでしょう、
怒りが欲望に変化したのか、声の調子は「怒鳴りつける感じ」から「ネチネチ嫌味を言い続ける感じ」に変化し、
余裕たっぷりの表情で
「ただの土下座で済むのか!」と威圧的に言い放たれました。
「謝りにくるのに、偉そうなスーツなんか着て」とか
「スタッフの教育がなっていないのは」
「お前がだらしないからだろう」
「欲求不満なんじゃないか」
「犬畜生か」とまで言われました。
話がだんだんメチャクチャになってきます。
一方で、これから理不尽な要求に屈服する屈辱感を、怒鳴りつけられながら、想像の中で、味わっていました。
わたしの謝罪の言葉は「スタッフの教育がなっていなくて、申し訳ございませんでした」から始まり、
延々と土下座で怒鳴られながら、「私自身の躾けがなっていないからです」
「そこまでおっしゃるなら、もし納得いかないなら、服を脱いで全裸での土下座もしますので」等、宣言し、
スタッフは(たぶん、もう会わないかもしれないと思うのですが)、
「あなた、謝罪するつもりがないなら帰って、私が謝罪します」と(利用者様にも聞こえる声で)指示を出し、
帰宅させました。この利用者様にも、長く会うわけでもないですが。
中年男性の新人スタッフさんが退場するとき、利用者様はスリッパを壁に投げつけ
「もう二度と来るな」と大声で怒鳴り、その一方、私と二人きりになるからでしょう、
勝ち誇ったように笑っていました。
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