(金)、S先生を昼食に誘い全てを話した。
証拠として1枚だけDVDあると告げるとS先生は「ビデオカメラは、どうした!?」と聞いてきた。私「加藤に返しました。全てを消去して、念のためにカメラは、水没させてから渡しました。」
S先生「おまえらしいなぁ…しっかりしとるわ。加藤は使えるかもな!?学部長の件。」
私「どういうことですか!?」
S先生「告訴はいつでもできる。加藤に学部長の行動を記録させて、こっちに流させるんや。ほとんどの証拠は揃ったしな。後はタイミングと計画、立案、実行。証拠を完璧にする。そのビデオで、学部長が会ってる人物写させたらと思たんやけどな…まあ、ええわ。
学部長がユキさんに悪戯いてるとこもあるんやな!?」
私「はい」
S先生「それも、切り札の1つになる、公表したら一発や。」
公表されるのは…困るが。
S先生「せやけどな、とことん追い詰めたらあの男は何をするかわからんからな…窮鼠猫を噛むってヤツやな。どんなヤツらと関係持ってるか分からん。ヤツの政治力は、どこから来るんかも知りたい。そのために加藤を犬にするんや。」
なるほど…どこまでも慎重、かつ冷静、確実に…ってことか…
私は心酔した。
S先生「加藤には私からアクション起こす。また、連絡するよ。ところで、ユキさん、大丈夫か!?」
私「はい、なんとか…」
S先生「幸運やな。加藤からすんなり証拠取れたんは、ファインプレーやで。君の働きが無かったら、このまま加藤にやられ放題やったで。」
私「はい、妻が早々に告白してくれたことが効を奏しました。」
S先生「そうやな。どちらにしても、こっちに風は吹いてるわ。ユキさんには苦い想いさせてしもたけど…労ってやれよ。ところで、気味はそれを見て、どうやった?興奮したか!?嫉妬で狂いそうやったか!?」
私「嫉妬と怒りはありました。しかし、興奮もしました。」
S先生「そうか。君も私と同じ性癖の持ち主かもしれんな!?まだ分からんけど。」
そういうとS先生は立ち上がり、伝票を握った。
店を後にして、別れ際、S先生は「近々、連絡するわ。」と言った。
私はS先生の後ろ姿を眺めながら、妻の今回のことも計算なのかも?と思った。
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