エピソード2 反省会Ⅰ
次の日から妻や息子から少しづつ情報を集める事にしました。
妻から得た情報は
高学年の親にボスママがいる事
そしてそのボスママがPTAを牛耳っている事
私はバイキンマンを見ていない事になっているので具体的な事は聞きませんでしたが、随分なサディストである事わかります。
息子からの情報
ボスママの子は翔矢くん六年生でガキ大将的な存在らしく、
親子で小学校を牛耳っている感じらいが、翔矢くんは息子をイジメたりする事は無く、時々我が家にも遊びに来ているらしい。
推測では小さな田舎の社会はこのボスママとの共存が不可欠なんでしょう。
そして翌週末
隣の集落にある仕出し屋さんで反省会があるらしく、子供連れで呑み会だと言ってきた。
予定も無かったが とっさに会社の呑み会だと嘘をついて何とかPTAの反省会を覗く作戦を考える事にした。
取りあえず、こっちに赴任してから仲良くなった会社の後輩を誘ってみた。
何にも知らない後輩2人と三人で同じ仕出し屋に予約をしてみた。
妻たちは6時からなので私達の予約は6時半にした。
当日初めてその仕出し屋に行ってみると
田んぼの中にドーンと旅館の様なたたずまいで温泉まで付いていました。
小さな割烹だったらどうしようと思っていたので 一先ずほっとしました。
二階の6畳間に通されました。
妻たちの座敷は団体の大きさから直ぐにどこか解りました。
ラッキーな事に建物の反対側でトイレも一緒にならない上、隣の座敷が空室で襖一枚の状況でした。
私達も部屋で飲み始め、三十分位経った頃カラオケの音が聞こえてきました。
後輩の一人が「この部屋もカラオケ付いてるからやっちゃいましょう」と
後輩2人はカラオケを始めたので やっとトイレに行く振りをして
様子を見に行くことが出来ました。
廊下に出ると廊下の奥の方からにぎやかな音が聞こえます。
子供の声もするので間違いありません。
隣の電気が消えている座敷に素早く入ると 襖で仕切られているだけで隣の
宴会場の光が漏れていました。
襖の隙間から隣を覗くと かなり大きな座敷でステージ付きでした。
40畳以上あったと思います。
参加者は25~26(半分は子供)人、ステージ側に御膳が出ていて、
60歳過ぎのおじさんが歌うのを見ている人や
席を立って二カ所位に子供達が集まっていたり、
お酌をして周るおばさんも見えるが、妻は見当たらない。
おじさんの演歌が終わるとアンパンマンのイントロが流れて来た。
次の瞬間ステージ袖から2人が出て来た。
(あ!)
妻だ!直ぐに解りました。
なんと体育館の時の下半身タイツ姿でした。
もう一人はアンパンマン役の人だと思いますが、その人はジーパン姿です。
大盛り上がりで皆ステージ下に移動しています。
振り付きで歌う2人ですが、
アンパンマン役の人と違い、妻の顔が真っ赤に赤面していたのが印象てきでした。
息子はともかく高学年の子たちはこの卑猥な出し物を理解している筈だ、
親たちは何とも思わないのか?
田舎独特の価値観なのか?
戸惑うばかりだ。
曲の最後にアンパンマンがバイキンマンを倒したみたいな感じで
妻が皆の方にお尻を向ける形で四つん這いになり、アンパン役のママさんが妻を跨ってお尻ペンペンしてました。
大人も子供もステージ前に集まっていて妻の姿はよく見えませんが
携帯や中には一眼レフを持った人たちに
かなり至近距離から撮られてたみたいです。
不安は残りますが、
妻の出番を見届けてから直ぐに自分の座敷に戻り
しばらく後輩たちと調子を合わせていました。
私が誘ったんだし・・・・と思いながら・・
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