半年ほど前、産休をとっていた会社の同僚(♀)が、生まれたばかりの赤ちゃんをつれ
て総務への事務手続きをしにきた。ほかにも沢山の女子がきて、かわいい、かわいいと
口々にいっていた。なかには、『私も子供がほしい~けど旦那はいらない~』というコ
がいたので冗談のつもりで『じゃ俺の精子をあげるよ~認知はしないけどね』『う~ん
〇〇さんだったらいいかなぁ~』と単なる笑い話でそこは終わった。その日の夕方、仕
事を終えて帰ろうとしたら、さっきのコが『食事に連れてって』という。別に断る理由
もないんで居酒屋につきあってもらった。
酒が入るとシモネタになる俺は、昼間の出来事をダシにつかい、盛り上がった。しかしその
コが急に無口になった。『どうしたん?』モジモジしながら『……あのぅ……〇〇さんの…
…精…子を……くださいっ』俺は黙って伝票をもち、会計をすませると、そのコと一緒にホ
テルへと……それから一週間毎日精子を提供したため、見事妊娠、彼女は晴れてシングルマ
ザーになった。勿論、彼女自身誰が父なのかも言わない為、俺に認知請求もしなかった。た
だそのコが請求すれば、認知をし、一緒に暮らしたいと考えている。