夏の暑さが残る先月末、夜の9時過ぎに自宅から10分ほどの銭湯に車で出かけました。
5年前まで暮らしていた温泉町では、近所の公民館に付設された共同浴場に毎日通っていたので、今でも週に3~4回は銭湯を利用します。
月曜・水曜・金曜のパート勤務を終えると、制服をラフな服装に着替えてお店に直行です。
入り口で男女が左右に分かれ、引き戸を開けると番台があるというレトロなお風呂屋さん。
板張りの脱衣場で素っ裸になって解放感を味わうと、清潔なタイル貼りの洗い場でカラダを洗い、熱めのお湯をたっぷり湛えた浴槽にゆっくり浸って仕事の疲れを癒すことは、日常生活における私の楽しみのひとつです。
営業時間は夕方の4時から夜の10時までで、土曜が定休日。
私が勤め帰りに利用する夕方の時間帯、番台には中年の大柄なご主人が座っています。
お店で顔を合わせるのは、いつも数人の年輩の常連さんばかり。
日曜は夜の時間帯に夫と連れ立って利用するのですが、平日と違って結構混んでおり、同年代や若い方も見かけます。
銭湯の近所で小料理屋を営んでいるママさんの話では、番台がご主人から女将さんに交代する6時を過ぎると、女湯はどっと混み合うとのこと。
女性客の多くは、男盛りのご主人を避けて利用されているようです。
こんな遅い時刻に利用するのは、今回が初めてです。
夜の時間帯でも閉店まで1時間足らずのせいか、番台はご主人で女湯は私一人でした。
車を使った夜間の利用ですから、勤め帰りと違ってノーブラです。
ワンピースとショーツを脱ぐと、いつものように前も隠さずレトロな体重計に乗りました。
ロッカーは壁と間仕切りに向かって設置されているので、ガランとした脱衣場に視線を遮るものは何もなく、番台のご主人には全裸の私が丸見えでしょう。
共同浴場の番台はシルバーセンターから派遣されたお婆さんだったので、当初は「男の人」の前で裸をさらすことに惑いと抵抗がありました。
5年前の利用初日、引き戸を開けて番台のご主人に気付いたときなど「ヤダ、どうしよう!Uターンして帰ろうかしら」と悩んだくらいです。
一緒に来た夫は二人分の料金を払ってしまったので、私だけが帰るわけにもいかず、覚悟を決めて中に入ると、羞恥心と緊張感に包まれながら服を脱ぎました。
それでもタオルで胸や下腹部を隠したりはしませんでした。
その日も居合わせたのは年輩の方ばかりで、どなたもそんな真似はしていないのに、30歳代の自分だけがご主人を気にしているような素振りを見せるのは悪いと思ったからです。
お風呂自体はとても気持ちが良かったのですが、入浴を済ませて脱衣場に出たとき番台のご主人と目が合って、前も隠していない湯上りの裸をジロッと見られてしまいました。
慌てて自分のロッカーまで辿り着くと、バスタオルを取り出して素早くカラダを拭い、そそくさと服を着てお店を出ました。
私より先に出て、外で待っていた夫に「お風呂は気持ち良かったけど、番台の『男の人』がイヤだった」と不平をぶつけました。
夫の返事は「女の裸は見慣れてるよ」という素っ気ないものでしたが、その一言は「男の人」に裸をガン見された私のモヤモヤ感を払拭してくれる効果がありました。
翌週には「一度見られたんだから、この先二度見られようが三度見られようが同じよ!」と開き直ることができましたが、それでも番台のご主人を意識しなくなるまでには相応の時間がかかりました。
今まで、月に15回として1年で180回、5年間で900回はお店を利用しました。
その8割が夕方の時間帯だったとすれば、ご主人の前で何と720回も全裸の姿をさらしたことになります。
私には「男の人」に対する恥じらいや警戒心が欠けていたのでしょうか?
そんな私を、ご主人は一体どんな思いで見ていたのでしょうか?
勤め先にご主人が現れたときは別でした。
制服を着た私を見て「アラッ」という表情をされたとき、思わず顔を伏せてしまったのです。
「片面的」な裸のお付き合いを始めて1年以上が経っていましたので、お店で恥じらいや緊張感を覚えることはなくなっていました。
それだけに、服を着てお店の外で顔を合わせると、ご主人を「男の人」として意識してしまった自分が意外でした。
その日はご主人の前で裸になるのが恥ずかしくて、真っ直ぐ家に帰ったものです。
話を先月末の時点に戻します。
洗い場から出たとき、お店の時計は閉店時間の5分前を指していました。
入り口の電気は消え、引き戸と間仕切りの扉が開いて、男湯の方にも人の気配はありません。
ご主人は脱衣場に降りて、後片付けを始めていました。
いつものように前も隠さないで洗い場から出て来た私を、ご主人は真正面からジッと見ました。
明らかに私の胸と下腹部に向けられたご主人の目に情欲のようなものを感じた途端、これまでお店では経験したことのなかった不安と警戒心に襲われました。
閉店間際の銭湯という閉ざされた空間に、全裸の私は「男の人」と二人切りの状況です。
体格の良いご主人が変な気を起こせば、無防備な私をその場で犯すことは容易でしょう。
普段はバスタオルでカラダと髪を丹念に拭うのですが、ご主人の欲望を刺激してはいけないと考え、さっと拭っただけで服を着ると、シャッターが半分降りたお店を出ました。
何だか異次元の世界に迷い込んだような感覚でした。
帰り道にコンビニに寄って、缶酎ハイを買いました。
ノーブラなので乳首の突起が目立つようで、私の胸元に向けられたレジの店員さんの視線が気になります。
銭湯ではご主人の目の前に素っ裸で立ち、胸と下腹部をジッと見られたことを思うと、服の上から乳首の突起が目立つことを気にしている自分が滑稽に思えてしまいました。
その翌月のことです。
年休日の夕方4時に、自宅から徒歩で一番風呂に出かけました。
番台はいつものようにご主人、女湯にはすでに二人の年輩の常連さんがいましたが、お二人が出られた後はずっと私一人でした。
その日は浴槽のお湯がぬるくて、男湯の方からは文句を言う声が聞こえていました。
浴槽に一番近いカランの前に座ってカラダを丹念に洗った後、普段よりも長くお湯に浸かり、浴槽から上がるとカランのシャワーで髪を洗いました。
洗髪を終えてタオルで髪を拭い、仕上げのお湯に入ろうと立ち上がったとき、いつの間にか洗い場に入って来ていたご主人が、浴槽の前にしゃがんでお湯の温度確認をしていることに気付きました。
しゃがんだまま振り返ったご主人は、立ち上がった私を下からジッと見上げました。
ご主人の視線は、ちょうど目の高さにある私の下腹部に集中していました。
さらにご主人は、浴槽の縁を跨ごうとする私の股間を覗き込んだのです。
ご主人には、薄めのヘアが濡れて細く固まった隙間から顔を覗かせている縦筋が目と鼻の先にあったばかりか、股間を覗き込んだときラビアと膣が見えたに違いありません。
この5年間、乳房、乳首、乳輪、ヘア、お尻をご主人の目に堂々とさらしてきた私ですが、陰部まで見られてしまったことはさすがにショックです。
勃起が治まるのを待っていたのか、ご主人は暫くしゃがんでいましたが、やがて立ち上がると、洗い場の奥にあるボイラー室に入って行きました。
目の当たりにしたばかりの私の縦筋、ラビア、膣を思い出しながらオナニーしていたのだと思います。
その間に脱衣場に上がった私は、素早くカラダと髪をバスタオルで拭い、そそくさと服を着ると、空っぽの女湯を後にしました。
ご主人は女湯に私しかいないのをチャンスとばかりに、お湯の温度確認を装って洗い場に「侵入」したのでしょう。
そして、私の縦筋を目の当たりにしたことで情欲を抑えられなくなり、股間まで覗き込むという職権濫用行為に出たのです。
先月末のように男湯の方に誰もいない状況だったら、私のラビアと膣に興奮したご主人にその場で犯されていたかもしれません。
そう考えると、シャッターが半分降りた店内で全裸の私はご主人と二人切りになり、欲望に満ちた目で胸と下腹部を見られたのに、よくぞ何もされずに済んだものです。
ただガマンしただけに、そのときもご主人はオナニーしたのではないでしょうか。
また普段でも、気が付くと番台からジッと見られていることはよくありましたので、5年間ずっとオナネタにされていたのかもしれません。
今になってみると、前も隠していない湯上りの裸をガン見された利用初日に、ご主人は私に欲望を抱いたように思われます。
多分、私が好みのタイプなのでしょう。
今後もご主人の前で裸をさらしていては、どんな目に遭わないとも限りませんので、それからは平日も、女将さんが番台に座っている時間帯にお店を利用するようにしています。
情欲に負けて職権濫用行為に及んだばかりに、週に3回、番台から好みの女の裸をじっくり愛でて、オナネタにできるという「特権」をご主人は失ってしまったのです…