私は無知で向こう見ずな中О生だった。
当時は日が上らない内に起き出し…薄暗い町を歩くことが日課だった。夏場に限った朝の
散歩…気軽に薄手のワンピースを着て、まだ涼しい空気の中歩く。
その日は夜中の三時頃から家を出て、光のある商店街に向かっていった。入り口の所でスク
ーターに乗った若い男性が停車し、声をかけてきた。「お姉ちゃん、悪いねんけどこれでこ
のスクーター見ていてくれへんか?」
手渡されたのは千円札。私が不思議な表情をしていると「今すぐ小便したいねん」と股間
を押さえる。
納得した私はそれを受取りスクーターのそばに立った。
いきなり男は私の腕をつかみ自販機で陰になっている所に連れ込んだ。「待って!なんやの
ん?」必死に抵抗する私に男は自分の両手で私の腕を後ろ手に回した。震えが止まらない足
の力が抜けていく。「なにもせえへんから」…男の言葉を信じたかったが嘘だということは
すぐに分かった。力が抜け抵抗しなくなった私の腕をベルトで縛りつけスクーターに座らせる。
「帰ります。用事あるんです」私の言葉はまるで聞こえていない。男の手の平がじわじわと
胸をまさぐり、気持悪さにはきそうになった。ワンピの裾をめくりあげ太股をさする。
「若いねんな・・いくつや?こんな夜中に遊んでたらあかんよ」
いくら大人ぶったことをいっても、目はずっと私の股間に釘付けになっている。
「なにすんのん・・・?」おそるおそる、聞いてみても答えはない。
太股にあった手は上に上り、下着をさするようになった。
「イヤや!」多少大きな声を張り上げたはずなのだが、実際は蚊の鳴くような声だったのか
もしれない。
男は無視しつづけ、手はとうとう下着の中に入ってきた。
「お金いらんから・・」
私は訳の分からないことを口走り、半泣きになっていた。
男の片手は下着の中をはいずり回っていたが、もう片方はジーンズのチャックを下げていた
。
見慣れていない物体が目の前にあらわれ、私は閉口した。
「もういやがれへんか?」男が静かに聞いたので、頷いた。
縛られていたベルトがはずされ、ほっとしたのもつかの間、男の手は私の右手を引き寄せ、
自分の股間をさわらせる。
私は生暖かいソレを感じ、必死で拒もうとした。
ソレは随分硬くなっていた。
「さわって、もっと。」
男は気持ちよさそうな顔をして私に懇願した。
「いや、気持ち悪い。」
そう言っても、男のすごい力で手を引っ張られる。
男は自分の手と私の手を重ね、上下に速く動かしながらあえぎ声をあげた。
それが1分くらい続いた頃、男は私の手の中に白くてドロドロした液を吐き出した。私はあ
わてて、それを振り払い、男をにらみつけた。
肩で息をしている男を見ながら、「汚い」とつぶやき走り去ろうとした。
男はハッとし、「待って・・」と追いかけようとしたがスクーターに阻まれて躓きそうにな
った。
私はその隙を見て、商店街をひたすら逃げた。
もう必死・・で。
手にはまだネバネバとした液が残っていたがそれを振りながら走った。
公園まで全力疾走し、トイレで手をゴシゴシ洗った。
ガタガタ震えながら・・・。
下着もゴミ箱に脱ぎ捨てた。
それから二度と、私は朝の散歩に出ることは無かった。