小学2年生の私は、習字の稽古に行く途中でした。
小雨が降っていて、私は小さな赤い傘をさし、
もう一方の手で習字の道具を下げ、ひざくらいのスカート姿でした。
交差点で信号待ちをしていると、雨のなか高校生くらいのお兄さんが
自転車で近づいてきました。
そして私のそばで自転車を降りると、
「ちょっと傘に入れてくれる?」と
かがんで傘のなかに入ってきました。そして、
「ココ見せて。」と言いながら、スカートのなかに手を入れて、
私の股間を指でゆっくりとなぞりました。
「ココって?」と私が聞き返すと、
「ココだよ・・・。」ともう一度触ってきました。
何故だか、妙な感じがして、私は信号が変わったので
「もう行かなくちゃ!」と歩きだしました。
お兄さんは、「じゃ、もう一度だけ触らせて。」と
言ったけれど、「イヤ!」と言いました。
「じゃ、じゃんけんして勝ったら触らせて!」と言ってきましたが、
お習字に遅れるのがいやで無視して歩いていると
それ以上は追って着ませんでした。
家に帰ってから、「へんなお兄さんに会った。」と母に話すと
母は今まで見たことが無いほど青ざめて、おろおろしたので、
言うんじゃなかった・・・と後悔しました。
何年か後、あの時の記憶は忌まわしいものになりました。
今でも、下半身を触られることに抵抗を感じます。
あの感覚、決して嫌なものではなかったのですが。
もし、あのとき、素直に見せてしまっていたら?
どこかに連れて行かれていたら?
どうなっていたんでしょうか・・・。