夏の暑い時期になると今でも思い出す女の子がいます。
大学生の頃、僕が3年生になって所属した研究室では夏休み前に夜間バーベキュー大会を催すのが通例となっていました。その会には研究室生以外の学生や研究室に興味のある下級生達も参加可能で、総勢100人以上の大掛かりなイベントになっていました。
立食形式でしたが、その研究室がお酒に関わりのある部屋だったということもあり、何種類か用意されていた強いお酒に興味本位で手を出した学生が暗がりでうずくまっていたりする光景がそこかしこに見られました。女子の参加者は真夏の夜ということもあり皆薄着で、座ったりうずくまったりしている子の中にはスカートの奥のパンツが見える子もいました。暗がりにいるから大丈夫だと思っていても、光は意外と脚の奥まで差し込むものです。僕はといえば地味で目立たないタイプの学生で特に話し相手もいなかったので、会場を徘徊しながら酔いつぶれ気味の女の子を中心にパンチラゲットを楽しんでいました。
そういった飲みすぎてしまった女の子達の中に、ひとり、本当にすっかり意識を無くして倒れてしまった子がいました。どうやら研究室に興味があって参加した下級生の女の子のようでした。およそ大学生には見えないほど小柄で幼い容姿の子でしたが、Tシャツを押し上げている胸だけはたわわに実っていました。誰か研究室まで運んでそこで寝かせておけという話になり、研究室に所属していた体力自慢のラガーマンが運んでいくことになりました。そのラガーマンはイケメンで研究室の中に付き合っている彼女もいましたが、普通は女性を運ぶのだから変なところに身体が当たらないように気をつけるものだと思うのに、そいつは平然とその下級生の女の子を背中におぶったのです。小麦色に焼けた太い腕を何食わぬ顔で女の子のふとももに回し、その女の子の胸はラガーマンの背中にピッタリと密着させられてしまっていました。表情には出しませんが、ラガーマンは確実に背中でその子の胸の感触を楽しんでいたと思います。僕は余りにも見え透いたラガーマンのセクハラ目的の蛮行に殺意さえ覚えました。
しかしラガーマンの下劣な下心に気付いたのは僕だけなのか、その場にいた女性陣すら下級生の女の子を心配するだけで全くラガーマンを非難しません。結局ラガーマンは自分の彼女を付き添えて研究室のほうへ歩いて行きました。僕は憤怒やるかたない気持ちでそれを見送るばかりでした。しかし研究室のある建家のほうへ遠ざかってゆくラガーマンを後ろからずっと睨みつけてやっていると、背負われている女の子のスカートが徐々にずり上がり始めているのに気付きました。研究室に着く前には後ろからパンツが見えちゃいそうです。これは見逃す訳にはいかないと、僕はたまらずにこっそりと尾行を開始しました。