俺は学生時代、数年、アメリカに住んでたことがある。日本とアメリカの学校の違いというのは、とにかくケンカとイジメが多い。ケンカが始まるとこれまた大騒ぎになり、普段マジメだったメガネでモヤシな奴まで声を上げてコブシを突き上げ興奮する。イジメはともかくケンカは学生生活の花形イベントなのだ。
特に面白いのが(筆者は特に面白いとおもった事はないが)女子のケンカである。男のケンカというのはいかに拳を使って相手を攻撃し、連続的なダメージを与え、最終的に戦意が残っているほうが勝ち。というルールは万国共通だとおもうが、女子の場合は違う。アメリカでは例外なく、相手を攻撃するというより、服を破るのだ。(アクセサリーの破壊など含む)
これは推察なのだが、女には女の価値観があって、強い=弱い よりも、カワイイ=ブス という概念で争っているのが根底にあるのではないかとおもう。すなわち、服を脱がす、髪の毛をボサボサにする、顔をひんまげる、アクセサリーを破壊する等の行為によって、いかに無様な格好に相手を落とすか。という事があるのではなかろうか。
俺が始めて女子のケンカを見たのは、16歳の時であった。学校の昼休み、それぞれ仲のよいグループで食堂を使ったり、外で弁当を好きな場所で食べるのだが、俺が最初に見た戦いのステージは食堂だった。どういう理由かは知らないが、いきなりある白人女子が黒人女子の髪の毛を掴みそこらじゅうを引きずり回し、倒れて頭を抑えてうずくまる黒人女子の顔面を含む全身をストンピング攻撃するのである。
そして動かなくなった黒人女子。そして勝ち誇る白人女子。すると背後からカバンでいきなり勝ち誇る白人女子の頭を殴る黒人女子グループの1名。さらに別の黒人女子3名が現れ、今度は集団で白人女子を殴るわ蹴るわを繰り返すのである。そして前述したとおり、殴る蹴るの合間に、Tシャツを脱がす、スカートを脱がす、ネックレスを引きちぎる等(最悪の場合はピアスを引きちぎるという例もある)の行為が含まれ、あっという間(警備員が来る前)に白人女子は上半身裸、下半身はパンツ1枚という状態にされてしまった。
見ている男子は大喜びである。俺もついついハシを止めて見入ってしまった。俺は肌の茶褐色の親友のボブに「これってやりすぎなんじゃないか?」って聞くと、「コウジはファイトをみるのが始めてなのかい?」と、日常茶飯事かのように解説されたのが記憶に新しい。
とりあえず一例を挙げたが、10代の学生のケンカでも、この凄惨さということをいいたい。では本場の不良と呼ばれるヤンキー達はいったいどれほど凄惨なケンカをしているのか。少々前置きが長くなったが、ここからじっくり話していこうとおもう。
これは俺が親友のボブと二人で今は使われていない旧体育館で担任の教師からの指示で体育館倉庫内にある大量のバスケットボールの 使えるものと古くなったもの を選別をしていた時の話である。倉庫内でくだらない話をしながら作業をしていたら、旧体育館入り口に複数の男女の声が聞こえてきたのだ。
ボブは「マズイ!ケビン達のグループだ。隠れろ」と言ってきた。俺もケビングループは学生というより、ギャングのような連中という事は知っていたので、ボブの言うとおり、ロフト式になってる倉庫のハシゴを上って、さらに上ってこれないように取り外しできるハシゴを二人で回収したのだった。とりあえずコレで彼らはロフトのある2階に上ってこられる事はない。
俺たちは身を潜め安全な位置から倉庫内に入る彼らを観察すると、ケビングループは5名の男子と3名の女子で出来ており、今回、生贄になるのは2名の女子だった。2名の女子ももともと、ケビングループの一員であったが、最近になりあまり一緒に行動していなかったような気もするが、きっとそのあたりに今回の事の原因があるとおもうのだが、その段階ではまだわからなかった。
男子グループは早速タバコを吸い始め、「じゃぁ、俺たちが見てるからはじめろよ」と言った。するとケビンGのジーパンにTシャツ姿の女子が、2名のうちのレザーのライダースーツっぽい黒のジャケットに上下セットなのか、同じレザーの黒のミニスカをはいている女子の持ち物検査を始めたのである。そして小さくてなにかわからないが、ポケットから大麻らしきものを発見するやいなや、いきなりライダー女の顔をビンタしたのだった。ただライダー女とは俺と面識があり、けっこうカワイイし、一緒に遊んだこともあるし悩みを聞いてあげた事もあるので、なんとか助けたい気持ちが強かった。
すると戦いは始まった。おそらくタイマンなのであろう。しかし、ライダースーツ女は意外とケンカが強く、(はいていたつま先の硬そうなブーツによる攻撃力UP)で、あっというまにケビンGの女子は鼻血を出した。すると横の女が割り込んで、「その靴は卑怯だ」といい、男たち3人掛かりでライダースーツ女は靴を脱がされてしまった。
そして2R開始。しかしライダー女は相変わらずケンカが強く、ケビンG女はみるみる劣勢に。仲間の劣勢を感じた残り2名の女が参戦し、ライダー女を袋叩きにしたのだった。
動けなくなったライダー女の次は、ライダー女の親友の位置にいる女に3名が襲い掛かりライダー親友女も最初は交戦したが、1:3である。すぐにライダー女と同じようにボロボロになった。ここからが怖かった。
口から血を流してにらみつけるライダー女とライダー親友、それに罵声を浴びせる女子3名。そしてとうとう男がそれに参加したのだった。
男は二人でライダー女の右足、左足を掴み大開脚させた。他の男2名と女3名は、助けようとするライダー親友をがっちりブロックすることに。そしてリーダー格のケビンがズボンを脱ぎ、自分の手で自分のムスコをしごいているのである(入れる前動作だとおもう)
俺は思わずボブに小声で「ボブ、ケイタイかなにかないのか!これってまずいんじゃ><!」と言った。するとボブは俺の耳元で、「今は動くな」というだけである。
ライダー女は自分がどういう状況なのか悟っているのか、足をじたばたさせるが、体の大きい男子につかまって何も出来ない。取り押さえる男二人は「はやくしろ!!」とケビンをせかすのである。ケビンはライダー女の黒のパンツを手で掴みぐっと引っ張ると、そこにあらわになったパイパンのアソコに、、とうとうねじこんだのだった。「アアーーゥ><」と泣き声をあげるライダー女。さっきまでの威勢はどこにいったのやら。そして見ている俺はなんか心がはりさけそうな気がした。
するとライダー女、今度はツバでケビンを攻撃するが、ケビンはそれくらいでたじろく事もない。どんどん腰を振り、奥まで入れきったのである。そのうちライダー女は暴れなくなり、最終的には「アーォ・・アウ・・」などと声を上げているのである。そしてケビンが終わると、男B男C男D(なぜか男Eはやらなかった)の順に交互に入れつくされたのである。最終的にはライダー女はぐったりとなり、ショウベンを漏らしていた。
そして「大丈夫!!」と駆け寄開放するライダー親友 だがライダー親友も同じ末路になるのかと思いきや、そうではなく、ケビンGは捨てセリフを吐き、ラーダー女の顔に押収してた大麻らしき袋をなげつけ、そのまましゃべりながら去っていった。しばらくライダー女をなぐさめるライダー親友 そしてロフトから眺める俺たち。という構図が続いた。
ライダー女はそれから暫く学校を休んでいた。別の日、改めてボブに「なぜ、あそこまでするのだ?」と聞くと、ボブは口を開いた。
彼らがトラブルを起こす原因はコレしかないじゃないか。ヤクだよ。ヤクの売り上げの金をライダー女が持ち逃げしたんだ。知ってるヤツはみんな知ってるよ」と言った。
ボブいわく、かかわらない事。それがこの国で生きていく秘訣さ。ともいっていた。
需要あるかどうかわからんが、ふと思い出したので文にしてみた。おわり