窓ガラスがひどく曇っているのは、過度の暖房のせいだけではないと思っています。
私達、親子は二人だけの生活をこのようにもう長年続けてきました。紅白を見ていると、息子の手が後ろから伸びてきて、私に触れました。
今日は、いつもの荒々しさはなく、ゆっくりとだけど強く、私を巻き込んでいくような感じで私を求めていきます。紅白で流れる歌が遠くに聞こえ、私と息子は大晦日、今年最後のセックスをしました。
親子で呼吸を荒げながら、お互いの身体を求め、乱れていくのです。いつしか、番組も終わっていて、テレビでは厳かに除夜の鐘が聞こえ始めていました。
私達は、肩で息をしながら横になっています。お互いの性器は汚れたまま、愛液でシーツが冷たく感じるほどです。
今年の始まりはやっぱり息子との営みからでした。今年も私達は乱れた一年を送るのではないでしょうか。