この時期になると思い出すことがあります。
あれはまだ私がサンタがいることを信じていた、小学4年の頃でした。
私はクリスマスイブの夜、サンタが入ってこられるように窓のカギを開けておきま
した。
そしてサンタが来るのを待ちわびていました。でも、すぐに眠くなって寝てしまい
ました。
目が覚めたのはなんか息苦しくて、寒気がしたからでした。
目を開けると白い布がみえました。そして口には何かが詰め込まれていました。眠
くてボーとしていた私は、何が起こっているのかわかりませんでした。
初めてなんかされているのがわかったのは、ざらっとした、感触が体中を走ったか
らだった。そのときになって、なにも着ていないのを知った。
逃げようと体をよじると、上にのしかかってきました。
それからは必死にからだを動かしました。でも、なにも変わりませんでした。
何かひやっとした、液体が私のオシッコをするところにかけられました。
そして、足を持ち上げられて、激痛が走りました。
ぐいぐいと逃げようとする私を押さえつけていました。
痛みで意識がもうろうとなりました。もう殺されるのだと思いました。
でもそうはなりませんでした。しばらくすると、私ははなされました。
すぐにメリークリスマスの声とともに生ぬるいものがかけられました。
そのあとはこのことをだまっているように言われ、目をつぶているように言われま
した。
怖さを感じながら薄目をあけてみると、サンタの恰好をしていました。
2日後、近所の会社員が捕まりました。
私がしゃべらなくても、汚れた布団と、白い袋で、私が何をされたのかはわかり
ました。
警察に行き事情を聞かれ、詳しい話を聞きました。
サンタの恰好をして、ほかの女の子を襲っていたのがわかりました。
そのときからサンタを信じなくなりました。