出張のためビジネスホテルに滞在していたときのことです。
自宅では、毎日のように近所の銭湯の広い浴槽に浸かって、思いっきり手足を伸ばしているせいか、ホテルの狭いバスでは我慢できなくなり、フロントで教えて貰った最寄りの銭湯に夜の9時過ぎに出かけました。
ホテルから徒歩数分の場所にありました。
普段利用しているお店と違って、入り口が男女で分かれています。
中に入ると高い位置に番台があって、年輩の女の人が座っていました。
番台式の銭湯を利用するのは初めてです。
隣の男湯からはまだお客さんのいる物音が聞こえていましたが、女湯は脱衣場にも洗い場にもお客さんは誰一人いませんでした。
頭から足の先までしっかり洗い、浴槽の温めのお湯に三度浸かって洗い場を出ました。
脱衣場に上がると時計は10時近くを指していて、番台は空っぽでした。
入り口の電気が消されていることから見て、10時が閉店時間のようです。
番台に近い場所でカラダを拭っていると、男湯との間仕切りの扉が突然開いて、モップを手にした中年の男の人がいきなり目の前に現れました。
男の人は全裸の私を正面からジッと見ました。
男の人の視線は明らかに私の胸と下腹部に向けられていました。
私は思わず身を屈め、手で胸と下腹部を覆い隠しながら背中を向けましたが、そんな仕草は男の人を刺激するだけだったかもしれません…
大急ぎでバスタオルを纏って服を着ると、逃げるようにお店を後にしました。
ホテルに戻ると酎ハイを飲んでベッドに入ったのですが、全裸の私を正面からジッと見る男の人のネットリした視線が思い出されてなかなか眠れませんでした。
番台式の銭湯ではよくあることなのでしょうか?