酔って力が入らない私をベッドに押し倒し,彼はブラウスの上から私の乳房
を強く掴みました。
さっきから私が,息をはぁはぁさせながら,
「やめてっ」「ぃやっ」「止めてったらぁー」って何度も訴えているのに,
彼は無言で私にのしかかってきました。
私は肘を突き出したり両手をバタバタさせたりして,彼の乱暴を防ごうとし
ていました。
でも,彼が私の右の手首を強く掴み,左の手首に重ねて頭の上で押さえつけ
ると,私の手は殆ど動かなくなってしまいました。
右手を自由にした彼は,私の胸を掴み,少しずつブラウスのボタンを片手で
外していきます。
「ぃやぁー。お願い。やめて」
頭の上で押さえられた両手を動かそうとしながら,私は彼に訴えました。
「好きなんだ。付き合って欲しい」
手を止め,でも私の顔を見ずに胸の上辺りに顔を埋め,彼はそう言いまし
た。
「好きだったらやめて。あなたのこと嫌いになっちゃう」
「オレのことなんか好きじゃないだろ。これからだって好きになんかならな
いだろ」
そう言って,彼は力を込めて私を押さえつけました。
「私,付き合ってる人いるのよ。だから嫌なの。お願いだから止めて」
私は少しの望みを持って彼にそう言いました。
でも,
彼は私の訴えを無視しました。
それからは無言で私の服を剥ぎ取り,乳首を舐め,咬み,そして乳房の上に
濃いキスマークをつけました。
スカートを着けたままパンストとショーツを取り去り,すぐに指を入れ掻き
回しました。
指が入ったことで,私は自分の中がぬかるんでいることが分かりました。
嫌なのに潤んでしまっていることが,ぼぉーっとした頭の中で不思議に感じ
て,それを自覚した時から抵抗する気が失せてしまったような気がします。
そして,抵抗が弱くなった私の手首を離し,でも両肩を上から両手で押さえ
つけ,私の中に入ってきました。
無言で彼が腰を打ち付けてきます。
「ぅんっ,ぅぅ,ぅ・・・」って声を殺して,私は彼のリズムに流されない
ように耐えようとしました。
でも,彼の早くて乱暴だけれどもリズミカルな動きに,私の身体がせり上が
り,呼吸がその動きに合わせてしまうのです。
「はぁ,はぁ,はぁ,はぁ,はぁ,はぁ,・・・」
外そうとしていた呼吸が喘ぎ声のように,
「ぁん,あん,ふん,ぅふん,あん,あん,あん,ぁん,・・・」って変わ
ってきてしまいました。
私の足の間から,
「ぱん,ぱん,ぱん」という音がします。
時々,自分の耳に,
「じゅびゅ,ぶじゅ,ずびゅ,ぶぢゅ,・・・」という粘膜と液体が交じり
合った音もしました。
付き合っている彼のことを思い出して,悲しくなった私は泣いていました。
でも,泣きながら喘ぐ私の声は,
「あっ,あっ,あ,・・・,はぁあぁぁーぁ・・・」という高くて長い,少
し甘えた声にもなっていたかもしれません。
彼がスピードを早めました。
激しく早く打ち据える彼の動きに合わせて,私の声も,
「あ,あ,あ,あ,あ,あ,あ,あ,ああ,ああ,あ,あ,あああ,---
xxx」って変化してしまいました。
彼がこれ以上ないほど腰を打ち据え,ペニスを奥深くに届かせたまま,ぶる
ぶると動かしました。
でもすぐにペニスを抜き,ペニスを右手で捌きながら私のお腹に向かって射
精しました。
そして,彼の精液が私の陰毛とスカートの裏地に飛びました。
私は,やっと終わったという気持ちと,そして何故だか,置いてきぼりをく
らったような気持ちになりながら,彼から目を逸らし,脚を開いたまま彼に
背を向けました。
背を向けた私を,彼は背中から抱きしめ,もう一度,
「好きだった。だから・・・,ごめん」って言いました。
そして,私の陰毛とスカートについた精液をティッシュで拭き取りました。
私は無言で目を閉じて,どうしてこうなったんだろう,って思いながら息を
整えていました。
一度だけ,酔って正体をなくした私が,好きでもない人に乱暴に抱かれてし
まった記憶です。
大学時代のバイト仲間の男の子との事です。
バイト先の飲み会で,みんなにおだてられて調子に乗って日本酒を飲みすぎ
た私は,気分を悪くしてしまって,方向が一緒のその彼に送ってもらったの
でした。
タクシーに乗って彼に降ろされた場所は渋谷のホテル街でした。
歩きながら抵抗した記憶はあるのですが,その時はまだ身体がふらふらし
て,きっと何を言っているかも分からない状態だったのかも知れません。
そしてそのまま,一軒のホテルに入ってしまったのでした。
はっきり憶えていないところもあるけれども,その時の断続的な記憶と光
景,そして抵抗する気持ちと,抗うことが面倒になった捨て鉢な気持ちを覚
えています。
だから,
私の不注意でした。
隙があったのでした。
彼のせいばかりとも言えなかったとも思います。
その時の体の記憶は殆どないし,今後そんな目に遭うのは絶対にいやだと思
っています。
私にとっては嫌な記憶でも,男性はこんな話に興奮するのでしょうね。
だからといって,そんな男の人を軽蔑する気にはなりませんよ。