この話には続きがありまして、それを別の所に書こうかと思ったのですがこちらに書きます。
翌日の事です。
僕は昨夜の出来事を後悔してました。
酒に酔って歯止めが効かなかったとは言え、ずっとひた隠しにしてきた久美子への欲望や願望を晒し、不快な思いをさせてしまったのですから。
しかもその事が他の同僚達に知れてしまえば…
そんな事を延々と考えるほどに僕の気持ちは重く沈んでいくのでした。
けれども休む訳にも行かず、重い足取りで会社へ向かいました。
会社に着くといつも通りの事務所内にいつも通りの同僚達がいます。
けれども僕にはその“いつも通り”の光景がとても怖く感じました。
僕は自分の机に就くと、何気なく見回して久美子の姿を探しました…が、まだ来ていないようです。
『まだ誰にも伝わってないのかも知れない』
そう思い、内心ホッとしつつも、突然離れた場所で話をしてた女の子達が
「エーッ!?」と驚いた声を上げた直後、その中の一人と目が合いました。
なおも続く彼女達の話に僕は疑心暗鬼になりながら、ひたすら黙り俯いていると他の同僚が声を掛けて来ました。
内心ビクビクしながら返事をすると、その同僚は他愛もない話を切り出して来ます。
その話に適当に相槌を打っていると、ついに久美子がやって来ました。
僕は周りに怪しまれないよう、精一杯“いつも通り”の挨拶をしたつもりでした。
けれども彼女はチラリと僕を見てボソッと返しただけで、いつもの笑顔もなければ、話もして来ません。
自業自得とはまさにこの事だと言えるでしょう。
とは言え、僕は彼女に昨夜の事を謝り、何とか体裁を整えたいと思っていました。
そして彼女が席を立ち、部屋の外へ出たのを見て、すかさず後を追いました。
続きます。
※元投稿はこちら >>