こんなことを正直に書くのは恥ずかしいですが、私はしょっちゅうオナニーをしています。
週に2~3回?
多いときは、もっとかもしれません。
だってしょうがないじゃないですか、自分でするしかないんですから。
ひとりで自分の胸をさわっているとき・・・最近、たまに思ったりするんです。
この手が、もし自分の手じゃなかったら。
もし・・・他人の手だったらって。
そうしたらこのオナニーの興奮も、もしかして倍増するのかな、なんて考えてしまうのです。
そのくせ、誰かにさわられるなんて絶対にイヤな『私』・・・
これでも私は、ふだんはごく普通に生活しているひとりの人間です。
心の奥底に、誰にも言えない秘密を抱えながら。
短大時代に体験した、あることをきっかけに・・・
それ以来、私は見られることに興奮を覚えるようになってしまった馬鹿な女なんです。
でも、現実においてそういう行為には常にリスクがはらんでいます。
当然ながら、いつでも自分の好きなときに思い通りになるようなものではありません。
結果的に、いつもオナニーにふけってしまっている寂しい女が私でした。
先日、ちょっとした用事で地方に行きました。
具体的な地名を書くのはやめておきます。
その帰り・・・
私はバス停に向かって歩いていました。
周囲は、まさに『ど田舎』そのものの風景です。
ほとんど車も走っていない道を、ずーっと、ずーっと歩いて・・・
ようやくバス停の標識のポールが立っているのが見えてきました。
もう完全にへとへとです。
やっとの思いで辿り着いて、そのポールにくっついている時刻表を見ました。
そして、
(げっ・・・)
呆然としてしまいます。
次のバスまで1時間半ちかくありました。
途方にくれてしまいましたが、待つしかありません。
周囲はほとんど田園風景・・・
少し行けば民家もありますが、とてもお店があるような雰囲気ではありませんでした。
それよりなにより、私はもう歩くのに疲れ切っていたのです。
バス停の標識ポールは道に立っていますが、その道路わきに掘っ立て小屋のような待合所がありました。
言葉は悪いですが、まさに『掘っ立て小屋』のような感じで・・・
どこか、都会の集合住宅のゴミ集積所を連想させるようなそんな雰囲気です。
でも、屋根があってベンチに座れるだけましでした。
空はいまにも雨が降りだしそうに真っ暗です。
(いやだなあ)
(ホテルに帰りつくまで降らないで)
その待合所のベンチに座って、雑誌を読んだりしながら時間をつぶしていました。
10分に1回ぐらい、目の前の道を車が通りすぎていきます。
(誰もいない・・・)
なんでこんなタイミングなのかわからないけど、オナニーしたくてたまらなくなりました。
白昼堂々こんな場所で、本当に自分でも魔が差したとしか言いようがありません。
周囲に視線を走らせながら、人目がないことを確認しました。
ジーンズのジッパーを下げます。
手を突っ込んで、パンツのふちから中に指を滑り込ませました。
指先で敏感な部分をいじります。
・・・が、だめでした。
人が来ちゃったらまずいというプレッシャーに押しつぶされて、まったく快感をいざなうことができません。
気持ちよくなりたいという欲求は、こんなにも渦巻いているのに。
そのうちに、
「ぽつ・・・ぽつ・・・ぽつ、ぽつぽつぽつ・・・」
とうとう雨が降りだしてしまいました。
(あーあ、降ってきたか)
なんてのんきに思ったのも束の間・・・
あっという間に、本格的な土砂降りになってしまいます。
「ザーーーーー」
もとどおり身なりを整えて、ぼーっと雨を見ていました。
そのうち、
(あ・・・)
はるか向こうから、人が走ってくるのが目に入ります。
男の人でした。
息を切らして待合所に飛び込んできた彼・・・
若い男の子です。
大学生ぐらいでしょうか。
ずぶ濡れのままベンチに腰かけて、そのまま雨宿りをしています。
(人も来ちゃった)
(もうできないな)
ぱっとしないというか、垢抜けない雰囲気の田舎っぽい男の子でした。
もとからここにいた私のことを気にしながらも、参ったなという顔で空を見上げています。
「ザーーーー」
「ザ、ザーーーーーーっ」
風も強くなって、ものすごい大雨でした。
ただ、一過性のものなのは間違いありません。
しばらく待てば、すぐにやむはずでした。
「ザーーーっ、ザーーーー」
所在無げに、目の前の道路に叩きつける雨を眺めていました。
学生くん(?)が、ちらちら私のことを見ています。
互いに言葉を交わすこともなく、沈黙のまま・・・
ちょっと気まずい空気でした。
時計に目をやりますが、バスが来るまでまだたっぷり1時間以上あります。
(はやく、やんでくれないかな)
おそらくこの子はバスに乗るつもりではないはずです。
ただ雨宿りのためだけに駆け込んできたように見えていました。
ぼくとつとした印象の、真面目そうな男の子・・・
私のことを、横目でチラチラ見ています。
ちょっとだけどきどきしました。
自画自賛と批判されるのも覚悟のうえで書きますが、私は外見の容姿にだけは多少の自信があります。
彼よりも、少しだけ年上の私だけど・・・
目の前にいる純朴そうな男の子が自分のことを意識しているのがわかって、どきどきしました。
これでも会社では『秘書課の○○』として、清楚でとおっている私なのです。
正直、こんなふうにストレートに書くだけでも抵抗があります。
でも、このときの私は・・・もう性欲が湧きあがってきて止まりませんでした。
この歳になってまだろくに男性経験のない自分がコンプレックスすぎます。
(周りには誰もいない)
心の中で、自分の感情を昂ぶらせます。
気持ちを『演技モード』に持っていこうとしていました。
(私だって)
(たまには少しぐらい。。。)
男の子が私をチラチラ盗み見ているのを確認しながら、タイミングをはかります。
突然、
『あれっ!?』
というふうに、目を丸くしてみせました。
そして、
「うそ・・・」
演技をはじめていました。
満面の笑みで、
「○○さんですよね?」
興奮したように、声をうわずらせながら彼に話しかけます。
わけがわからず、ぽかんとしている学生くん・・・
「うそ・・うそ・・・」
「俳優の○○□□さんですよね?」
次の瞬間には、
「私・・・わたし・・・」
一気に涙ぐんでみせました。
われながら名演技です。
途中で駄目だと思えばその時点でやめればいいだけのことでした。
「・・・前から大ファンなんです」
「○○□□さんですよね」
違いますと言いかけた彼の手を取って、
「かっこいい・・・」
目を潤ませてみせます。
またもはっきり『違う』と答えた彼の言葉に耳を貸さず・・・
「いいんです、知ってます」
「そういうときは認めちゃいけないって言われてるんですよね?」
早合点したかのように、
「いいです、認めなくて」
男の子の手をぎゅっと握りしめたまま、ちゃんとわかってますという顔をしてみせました。
困惑の表情で、もはや唖然としてしまっている学生くん・・・
本当は、○○□□なんて俳優はいません。
私がその場で適当に口にした名前にすぎませんでした。
「そうだ」
「お願い、写真だけいっしょに1枚」
間髪入れずにバッグからデジカメを取り出して、『さっ』と彼の横に寄り添います。
すっかりテンションが上がってしまっているお姉さんの勢いに押されて・・・
何も言えず、なりゆきのままになっている学生くんでした。
自撮りの要領で、片手を前に伸ばします。
男の子のほっぺたに、遠慮なく自分の頬をくっつけました。
相手の体温が肌に伝わってきます。
「ぴっ・・カシャッ」
シャッターを押しても、そのまま数秒ほっぺたをくっつけたままでいました。
思わず我慢ができなくなったという感じで・・・
そのまま顔を横向けるようにちゅっちゅっと相手の頬にキスをしてしまいます。
「あ、ああ・・好きです」
「昔からファンなんです」
明らかに鼻の穴が膨らんでいる学生くん・・・
「本当に好きなの」
相手のどきどきが手に取るようにわかりました。
目の前のこのお姉さんは、100%自分を誰かと勘違いしています。
そして、目にいっぱいためている涙は、どう見ても本物でした。
勝手に他人と勘違いして、一方的に感激してしまっているのです。
そして次の瞬間には・・・
こんなにキレイな女が、
「お願いキスして」
いまにも泣きそうな顔で、自分に唇を向けてきていました。
キスをせがんだまま、そっと目をつぶっています。
(学生さん)
(我慢できる?)
どきどきしました。
続かなそうならば、やめればいいだけです。
(こんなに美人だよ?)
ちょん、ちょんちょんとキスされていました。
目をつぶったまま、うっとりした表情をつくってみせるこのお姉さん・・・
感激したようにぽろっぽろっと涙をこぼしてみせます。
(ああ、悪い子だなあ・・・)
人違いとも気づかずに、
「私、いま・・夢みたい・・・」
感極まった声をもらすお姉さん・・・
目を開いて、彼のことをぎゅうっと抱きしめていました。
(もう、こっちのもんだ)
相手の頭を抱え込むようにして、学生くんのおでこにちゅうしてあげます。
ちょっとした賭けでした。
前の開いたダウンコートと、Vネックのカットソー・・・
彼の目の前には、私の胸もとが・・・
「ひっ」
服の上から、胸を鷲づかみにされました。
あらかじめイメージしていたのとは、まったく違う展開です。
でも、
(だいじょうぶ)
むしろやりやすくなった・・・
反射的に、という感じを装って、その手を振り払ってみせるお姉さんがいます。
びっくりしているふりをしました。
信じられないという顔で、一瞬呆然としてみせます。
「でも・・・でも・・・」
戸惑いに満ちた表情で、恥ずかしそうにうつむいていました。
次の言葉を待つ学生くんが、期待でいっぱいの瞳を私に向けてきています。
苦渋の気持ちをにじませながら、
「でも・・・」
逡巡してみせるふりをしました。
「□□くんなら・・・」
「□□くんが、さわりたいなら・・・」
躊躇いがちに男の子の手を取ります。
もう片方の手で、カットソーの裾をまくりました。
引き寄せるように彼の手を・・・
おなかのところから服の中に導いてあげます。
一気に登ってきた手のひらが、ブラのカップの内側に滑り込んできていました。
乳房全体を包むように、おっぱいを直に鷲づかみしています。
(やああん、嫌ああ)
あからさまに狼狽している表情で、でも懸命に我慢してみせるふりをしていました。
無遠慮に揉みまわされながら、
「・・・恥ずかしいです」
唇を真一文字に結んでうつむいてみせます。
(あああ、わたし)
(男に胸を揉まれてる・・・)
(だいじょうぶ)
(誰も見てない)
「□□くん、キスして」
恥ずかしそうに目に涙をためたまま、学生くんの瞳をみつめました。
私の唇に、彼が自分の口を押しつけてきます。
(□□じゃないくせに・・・)
ぶちゅ、ぶちゅ、ぶちゅ・・・
(ねえ、こんなに素直なお姉さんに)
(そんなことして罪悪感ないの?)
気づかれないように自分のジーンズのジッパーを下ろしました。
パンツのふちから、内側にそっと指先を差しこみます。
キスされながら胸を揉みまくられていました。
口を半開きにしてあげると、あっというまに彼のべろが割り込んできます。
それこそ舌から歯の裏側にいたるまで・・・
すごい勢いで私の口内を舐めまわしてきていました。
「むぐぐ・・・むぐむむ・・・」
こっそりオナニーしていました。
学生くんに舌を吸われながら、指先でそっと自分のあそこを弄ります。
相手の鼻息が、ふーふー顔にかかっていました。
夢中でキスしてきながら、服の中で私のおっぱいを握りしめている男の子・・・
こんなに興奮するオナニーがあるでしょうか。
いつも想像していた、他人の手によるおっぱい攻撃です。
あまりの被虐感に、
(だめ・・・もうやめて・・・)
自尊心を掻きむしられている私がいます。
でも、当然ながらすぐにバレてしまいました。
私が指先で自分の股間をまさぐっていることに、男の子が気づいたのです。
目が『あっ』となった彼と、猛烈に恥ずかしがってみせる私・・・
「いやあ、見ないで」
耳まで真っ赤になるのが自分でもわかりました。
両手で顔を覆います。
演技ではなく、
(死にたい・・・)
もう彼に目を合わせられませんでした。
(もうだめ)
(これ以上は)
いそいそと身なりを整えて、それっきり口をきかなくなる私・・・
うなだれるようにうつむいたまま、涙をぼろぼろ流してみせます。
(ばか・・・、ばか・・・)
そうやって、わざと耐えがたいような重苦しい沈黙をつくりだしていました。
居たたまれなくなった学生くんが、ベンチから立ち上がって・・・
ごめんと言い残して、待合所から出ていきます。
「ザーーーーー、ザーーーーー」
まだ降りやまない雨の中、逃げるように走り去っていく彼でした。
(PS)
長文にお付き合いくださってありがとうございました。
はるか昔に書いたものの、当時そのまま投稿しなかったものです。
いまさらながらですが、ちょっと思うところがあってアップしてみることにしました。
いつもは違うところに投稿することが多いのですが・・・
内容的にはこちらかなと思って、何年かぶりにこっちに入れてみました。
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