僕はケンジ。これは僕が田舎で体験した話だ。あの頃はちょうど思春期を迎えた時だった。
5歳の頃から僕は親に連れられて田舎で遊ぶようになっていた。そこでは男1人、女2人と友達になった。
同い年の少年の名前はレン、小女の名前はエリ、もうひとりはユイ。皆、僕と似た事情でここに来ていた。田舎ではゲーム機などでなるべく遊ばず、外で遊んだものだ。
いろんな場所で遊んだが、その度に怪我をして面倒見のいい神社のお姉さんによく手当された。
お姉さんの名前は文乃。高校3年生でかなりの美人だ。セミロングで豊満なおっぱいが特徴的だった。僕とレンにとって初めて大人の女を意識させた人でもある。
たまに文乃さんをエロい目で見たときはエリとユイに焼きもちを焼かれた。今思えば僕とレンの初恋の相手でもあった。もっとも文乃さんにとって僕達は兄妹のような認識だっただろう。
そして、あの日を境に僕だけが文乃さんをいつもと違う目で見た最初の一人だろう。
文乃さんには僕たちより前に弟のように可愛がっていた少年がいた。その人とは3年前から疎遠になっていた。
その話を聞いて疎遠になった理由を僕たちは文乃さんに「んー・・・内緒!」とはぐらかされた。
僕はその時、一瞬だけ顔を曇らせた表情を見逃さなかった。直感で2人だけの秘密があったように思えた。
少年の名前はなお。なおさんは今、中学3年生で文乃さんと疎遠になった時と同じ年齢になっていた。