「はい、もしもし、あら?Aちゃん。久しぶり、覚えてるわよ。元気。え!T大生。頭良かったもんね。ちょっと待ってね。」
「お兄ちゃん、電話。」
「ママ、誰?」
「Aちゃんよ。あんた、この前会ったんだってね。」
「電車でな。なんだよ朝から。」
「何?」
「感じ悪。ママに痴漢のこと言っちゃうよ。」
「バカ!ヤメロ。なんか用かい。」
「だってちっとも電話くれないからさ。この前だって直ぐ帰っちゃうし。」
「分かったよ。じゃあとりあえず、、。」
「あら、Aちゃんとデート?」
「お兄ちゃん彼女出来たの?」
母と妹がうるさいから、
「違うよ。もっと昔話したいみたい。この前直ぐに帰ったからさ。」
「彼女にしちゃえば。あっ偏差値違い過ぎるか。あはははー。」
「どうせ俺はバカだよ。」
「冗談よ。せっかくだからゆっくりしてらっしゃい。」
母は、昔の真面目なAちゃんしか知らないから、安心していたのである。
「分かったよ。じゃあ遅くなる。」
と、出かけたのである。
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