「ママお腹空いた。」
「そうか、おばあちゃんの所行かなくてずっと寝てたからか。なんか作るわね。」
「ママ、おねえさんも僕の看病で食べてないから一緒にお願い。」
「そんな悪いわ。私は適当に外で食べるから大丈夫よ。」
「大したもの出来ませんが、遠慮なさらず。今日のお礼させて下さい。」
「じゃあ食べようかな。でもね私お母様のご飯の味知ってるの。お弁当美味しかったから期待しちゃう。」
「おねえさんね。僕が食欲無い、って言ったらもったいない、って食べてくれたんだよ。」
「ヤダ恥ずかしい。ありがとうございました。」
「とても美味しかったですわ。お母様。ウフフ。」
と、彼女が僕を見て笑ったから、美味しかったのは、僕だと言うのかと思いハラハラしたのである。
母親は、この女の笑顔にちょっと嫌な予感がした。息子の顔が少し赤くなり照れていたからだ。この女、もしかして息子を食べた?まさかね。ヤダ私何考えるの?
「ママ、ママ何してるの?早く作ってよ。」
息子の声で我に返ると母親は、慌てて台所に消えたから、
「ねえ、おねえさんご飯出来るまで僕の勉強教えてよ。パパ!おねえさん凄いんだよ。」
両親は彼女の出身大学や高校を聞いて益々驚愕した。とても一般人の頭では入れない学校だったのである。
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