★第三章 身体の変化に戸惑うボク!
つばさは再び鏡の前に立った。着ているものは、就寝前に身に着けた男物のパジャマと下着だった。
自身の身体を確認するだけなのに、つばさは、不安と緊張でいっぱいである。
ゆっくりと、パジャマの上着のボタンを外していく。緊張で指先が震え、スムースに外れなかった。
その間もなんかやけに胸の先が突っ張ったような痛みを持続的に感じているつばさであった。
「イタッ!」...不注意で手のひらの一部が軽く胸に当たった瞬間、今までに感じたことのない痛みがつばさを襲った。
胸の部分が敏感な感覚器みたいになっているようであった。
胸の部分があらわになったとき、つばさの視線はソノ部分に釘付けになっていた。思わず興奮で赤面するつばさ!
(どうして、こんなに…) つばさは無言で悲鳴を上げるのだった。
つばさの胸は、謙虚ながらも、【女子】を主張するかのように、小さな隆起が見られ、その先端に男子の時には見られなかった大きさの乳首が存在していた。
つばさの乳首はピンクというより、白っぽい淡い色であった。
男子だった時と比べ、バスト全体が感覚器のように感じるつばさであった。
...ゆっくりと下半身へ視線を移していく。以前のように興奮に伴う勃起感はなかった。
パジャマのズボンとトランクスを同時に下げてみた。
(無い、...やっぱり無い!!) その光景をみて、つばさは自身が【女子】になってしまったことを実感した瞬間だった。
でも、そこは元【男子】。自身の女性器であっても(よく見てみたい!)と思ったつばさ。
でも鏡の前に立っても、恥毛でよく確認できない。
(オトコの時は、黙っていてもよくみえていたのになぁ~!?)
女子に【なりたて】のつばさには女性の性器の構造についての知識は皆無に近いものだったからだ。
当の一般女性は、陰部において個体差があり、位置もアナルを基準にして、前後に個性的な存在として認識されているから【元男子】のつばさにとって確認するだけでもハードル高だった。
それでも、感覚的に陰部の位置だけは把握できた。
(チンポのあったところとは全然違うトコみたいだ)...そっと指で触れてみる。
(なんか、入り口にプヨっっとしたトコがあるんだよなぁ~…んで)
股の内側がなんかヌメっていたので、指がス~っと変な部分に入り込んだ。
「ヒァ~~」。思わず身体全体に電流が走った。それは15年間生きてきたつばさが経験したことのない間隔であった。
それ以上はさすがに不安でできなくなったつばさであった。
一応、身なりを整えたつばさは、興奮も落ち着いたとき
(さぁ、これからどうすればいいんだ?)
意外にも、冷静さを取り戻せたつばさは、頭を抱え、今後の身の振り方を模索するのだった。
~つづく
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