その夜、尼さんと春は、他人への最期の施しを行った。
尼さんが、牢の囚人達の世話をする下人達の為に読経し、春は5人の下人から抱かれた。
上役の武士が来る前にと、5人を一度に相手にして、下の口だけでなく、上の口でも男の精を受け入れた。
「お春さん、済まないな..」と謝る下人達に、春は
「お世話してくださるご恩に、こんなことでしかお返しできずにすみません。」
と答えた。
給料も安く位も低い牢番の下人達は、結婚も出来ずとても商売女も買えない。
これまでも、囚人の女を無理やり犯すこともあったが、皆醜女や性悪女ばかりで、彼等が満足したことがなかった。
それが、今日は若い、いや幼い女囚の春が、嫌な顔もせずに抱かせてくれたのだ。
一緒に入っている尼さんが文句を言うのかと思ったら、かえって
「皆さんにご奉仕して、功徳を積むのは良いこと..。
皆さんも、お春さんが明日、心置き無く極楽往生出来るために、どうぞ可愛がってあげてください。」
と言ってくれたうえ、ありがたい読経をしてくれた。
ただ、五人から抱かれる時に、春は
「私はもう夫がいます。
私を抱くことで功徳を積んでくださる方は、その功徳を私の夫に分けてあげて下さい。」
と米吉に恵みを分けてくれるように頼んだ。
翌朝早く、尼さんと春は、囚人衣一枚を着せられ、刑場へと裸馬に乗せられて運ばれた。
立て札には、神に捧げられる身でありながら、卑しい男と私通した罪、及びそれを助けた罪、と書かれていた。
うら若い娘と、美しい尼さんが、磔にされた上に、焼いたやっとこで大切なところを引きちぎられる拷問を受け、最後には肛門から口に細い槍で貫かれると言う処刑は、この藩では最近に無い珍しい見せ物だった。
処刑場は崖の下の荒れ地だが、三方は竹で編まれた高い柵が設けられ、刑場と観衆が見る場所を隔てていた。
既に観衆が柵の周りに密集している。
刑場の中では、ふとい木材の上下に二本の横木が組み合わされた磔台が、二本立てられている。
尼さんと春は、これに両手両足を広げた大の字で貼り付けられるのだ。
その横では、大きな炭火が起こされ、そこに大きなやっとこが、先を真っ赤に焼かれて置かれていた。
二人は刑場に入ると、囚人衣を剥ぎ取られ、全裸で磔台に厳重に縛り付けられた。
口には、声を出せないように、太い縄を咥えさせられる。
磔台に貼り付けられた二人の足は、人の目の高さにある。
観衆は、二人の股間を真っ正面から覗るようの形になった。
家老が到着し、いよいよ拷問を加える役人が焼けたやっとこを掴みあげた。
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