リオとネムとハルの奇妙な同居は、リオとネムの結婚を期に本格的なものになった。
普段は、リオとネムが寝室で休む時、ハルは
「ご主人様、奥様、おやすみなさいませ。」と挨拶すると、寝室から一つ離れた1.5×3.5メートルの物置を片付けて作った自室に引っ込んだ。
新婚の奥様のネムに、気を使わせないためのハルなりの気遣いだった。
「ハル、ありがとう。
ご主人様を奪ってごめんなさい。
せめて、ゆっくり眠ってね..。」
ネムはリオに抱かれながら、そっと呟く。
しかし、リオは分かっていた。
2つ向こうの部屋からでも、ハルはこの部屋で何がされているのか、二人がセックスをしてるのか、ピロートークをしてるのか、ぐっすり眠っているのか、ちゃんと分かってるんだ。
そして思ってる。
ご主人様、奥様、お幸せな夜をお過ごしください..、って。
ハルにとって、自分の欲望なんか価値は無いんだよ..。
ネムは夫婦の夜の営みを覚えるのも早かった。
リオから抱かれるだけでなく、手で、口で、リオに満足してもらえるようにと努力もした。
それには勉強と練習が必要であるが、その先生はずっと年下のハルだった。
ハルはリオに買われる前に、基礎知識から専門的知識、一般的な技術から専門的本格的なテクニックまでから実践を含めて教えられた。
チルは元々相手に対して好き嫌いの感情は少ないはずだか、それが男性でも女性でも、寝たきりでオムツを嵌め脱糞した老人でも、性病を患い陰部から膿を流す者でも、不愉快な表情をせずに奉仕することを叩き込まれていた。
奥様のネムは、もともとご主人のリオが堪らなく好きで結婚したのだ。
精神的な指導は必要なかったし、新しいテクニックを覚えるのにも熱心だった。
「口でしたあげる時に、他に何か気を付けることはない?」
ネムの質問に、ハルは
「いえ、奥様が心を込めていてさしあげれば、きっとご主人様は喜ばれますよ。」
「あの、ハルちゃん..、またお願いなんだけど..」
「はい?何でございますか?奥様、何なりと。」
「もし、もしね..、私が下手でリオが白けちゃった時..、ハルちゃん、お願いできる?」
主人の愛人に、夫婦の夜の営みに立ち会って欲しいと言う願いも変だが、ハルは心から喜んで承知した。
ベッドに座るリオの股間に顔を近づけ、やがて自分の胎内に入ってくれるペニスをそっと握り、先端にそっとキスする。
硬いわ..。これって、私を愛してくれてるから..。
私の旦那様..。愛しいです..。
やがて、先端を口に含む。
舌先を尿道口に..。
ネムは目を軽く閉じ、全身全霊でリオのペニスにご奉仕していた。
リオもそんなネムの髪の毛を優しく撫でてあげる。
ほんの数ヶ月前には、ハルが独占してた幸せだった。
それが、今はハルはベッドの脇に膝まづいて、後から加わったネムの幸せを見守っている。
リオ、ネム、ハルの三人だからこそ、不自然さもなかった。
「気持ち良いよ。さあ、上においで。」
リオから言われて、ネムはリオの上に上がり、腰を落とす。
入った時の「はあーっ..」と言うため息と表情は、ハルが見ても「奥様、可愛いです..」と感じた。
ネムがリオの上で腰をリズミカルに動かし始めた頃、ハルはベッドの上の二人に頭を下げ、そっと寝室を出ていった。
廊下に裸のままじっと待機する。
やがて、ネムが頭を仰け反らして逝き、リオの上に身体を重ねた。
ネムの荒い息が少しづつ治まり、次第に安らかな寝息となる。
リオはその髪を撫でながら、小さな声で廊下のハルに声を掛けた。
「終わったよ。ありがとう、ハル。」
ハルは廊下で深々と頭を下げ、ドアの向こうの二人に言った。
「おやすみなさいませ。良い夢を見ますように..」
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