ネムは浴室から出ると、バスタオルを巻いた姿で、洗面台の前の椅子に座らされた。
ハルが髪を乾かし、肌に乳液を塗ってくれる。
鏡にバスタオルも巻かないハルの裸体全体が写ったが、やはり無表情であった。
新品の高級な下着、パジャマを着付け、最後にこれも新しいガウンを羽織らせてくれた。
これ、私?
まるで豪華なガウン纏った女王様みたい。
えっ?何故私、女王様って連想したの?
鏡の中の女王様の横に、無表情の痩せた裸の奴隷少女が膝まづいてる姿が見えた。
ネムは鏡の前の椅子から立ち上がると、ハルの方を見て言った。
「素敵よ。ありがとう。」
ハルの目の奥に明かりが灯り、無表情のままなのに微笑んだように思えた。
「良かったです。奥様..。」
ああ、私、奥様になっちゃったんだ。
あのロリコンが、ハルちゃんと別れられないの仕方ないか。
「ハルちゃん、私があのロリコンと結婚する条件だけど..」
ハルが再び緊張するのが分かった。
「多分私もリオも、きっと貴女が必要になるわ。
その時はさっきの約束を守って、頼りないリオと私を助けてちょうだい。」
「はい、奥様!」
ハルの声は、いつもの無邪気で明るい少女の声になっていた。
ネムは続けた。
「あっ、取り敢えず今夜から。
実は私、未経験なの。」
ネムは「これで、ハルちゃん、引いちゃうかなあ?」とちょっと心配になった。
ハルから即答が戻ってきた。
「5年前、ご主人様に買っていただく前に、そのようなご奉仕についても教えられています。
多分、お役に立てると思います。」
「よかった!本当は私、ちょっとだけ、いや、かなり恐いの!」
ビオン政府内執政官府執政官主席秘書官のネムは、初めて本音を打ち明けることが出来た。
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