僕達は屋敷に泊っているが、裕也さんは村の近くの街にある山を宿に使っていた。と言っても野宿をしているわけではない。
この山にはお城と西嶋家が管理する神社があり、そこには茶室を兼ねた一階建ての古民家もある。裕也さんはそこで寝泊まりしていた。
さらにその古民家にはかほさんも泊まっていた。もはや同棲生活だ。
古民家にはトイレ、風呂、台所、冷蔵庫、8畳間の寝室もあり、生活に困らない。屋根は瓦で覆われ、外から茶室と和室が見えるようになっている。また和室には障子と窓ガラスがあるが、間に縁側があり、障子のみ閉めている場合もある。
聞いた話によれば、古民家の茶室で裕也さんと話をする姿はまるで夫婦みたいだったとも。
その話を聞いた僕は嫉妬の炎をごまかすのに必死だった。
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