会食の場に僕たちも参加した。僕の父さんが先に挨拶する。
「分家の梶浦です。」
「どうも初めまして。同じく分家の野島です。俺は野島裕也。祭りの神輿や曳山のメンテナンス、近隣の住民の家の修繕もしにきました。」
裕也さんも丁寧な挨拶だった。さりげなく自身の点数稼ぎもやっているところが憎い。
「もー!かっこつけちゃって」「俺はマジでやってるんだけど!」 そんなやり取りをして笑い合う2人。
僕は少しムッとした。
裕也さんはその後、この村と町のために働いた。家の修繕、畑仕事、神輿と山車のメンテナンス、ピザの配達など何でもこなした。裕也さんは高校3年生の18歳。身長は170cm以上などかほさんより大柄で筋肉質だった。上半身裸で作業していたときにはそのたくましい肉体を見せつけ、かほさんを含めた女衆を赤らめさせた。
裕也さんの胸板、腹筋、二の腕の力こぶ、前腕の筋肉には強い男の夢がつまっていた。そして、見かけだけでなく並外れたスタミナも持っていた。
裕也さんのその姿に町の男も女もかほさんの婿にこれ以上、ふさわしい男はいないと納得させられた。
それは僕も例外ではなかった。
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