僕は、仕事の区切りで別室から出た。
「お邪魔してます。」って普段着の母親と女の子が、
ドラゴボールを見ていた。
無視してトイレに行った。
何度か使った痕跡があった。
女性の香水のにおいは、母親と思える。
お隣の図々しさは、僕には理解できない。
トイレから出ると母親が、「すいませんお願いがあります。」
「はぁぁ何か?」
「夕飯をご一緒させてもらえませんか?」
「Σ ゚Д゚≡( /)/エェッ!」
「ドラゴボールは、終わりそうもないんですぅ。」
って頼むしぐさは、かわいい。
まだまだ若い母親なので、あどけなさは残っている。
「何時まで放送されるんですか?」
「どのように操作するんですか?」
「これをちょいちょい。ぅ。」って唖然です。
番組表は、23:00まで放送される予定です。
さすがに、これ以上の他人の介入は限界です。
「そろそろ自宅で、見てください。」
「家BS契約してないんです。」って涙ぐむ。
それを見た少女が、「パパ、ママいじめたらだめです。」って足に絡みます。
幼い女の子には怒れない。
「旦那さん帰宅したら、勘違いされてしまいますよ。」
「うちシングルです。」
「ぅ(゜_゜;)」ってびっくり、よけい危険な親子だ。
「この子ご飯食べると、直ぐ寝てしまうのでせめて後1時間だけお願いします。」
「パパ抱っこして~ぇ。そろそろご飯食べましょう。」
って無邪気に甘える笑顔は、小悪魔ですね。
「ママちょっと。」って換気扇の方に呼んだ。
次のシリーズが始まると女の子はテレビに釘付けになった。
「娘さんのパパは?」
「去年に、交通事故で他界しました。
娘に話したけれども、またお仕事で遠く?
って理解していません。
あなたのつけているコロンも、タバコもまったく同じです。
顔つきも、こんな人です。」って見せられた。
「あっ((゚□゚;))」って、スマホ写真には寒気しました。
世の中には、同じ顔つきの人がいると言われる。
ほとんど同じ顔つきだった。
「初めての時には、私も目を疑いました。
思わず抱きつきたい位でした。」
って見つめられた。
異なるのは、髪の毛のわけ方の違いです。
キチッと73分けの旦那さんと自然に髪の毛を流す僕の違い位だった。
思わずタバコを、出した。
手が震えてライターが、つけられない。
「はい。」って彼女が、ライターを出し火をつけてくれた。
そして彼女も、タバコを吸いはじめる。
そう言われて女の子の顔を見た。
すごい僕に、似ている。
「娘さん僕にぃ。」
「二重瞼と鼻筋が、似ているでしょう(´▽`)」
「怖いほどに((゚□゚;))」
「たぶん並んだら父娘ですよ。」って微笑む。
う~んあまり介入すると確実に、危ない予感と未来の不安がよぎった。
だからと言って、今日このまま追い払うのも残忍だしぃ。
僕自身困り果てた。
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