第4話 システムエラー?愛理の暴走
お風呂から上がり、愛理をタオルとエアジェットで水分を落とす。
水に濡れたままだと充電ボックスで漏電する事があるからだ。
「ありがとうございます\(^^)/ タケル…
わたしもタケルの体、拭きますね!」
風呂上がりに俺はビール、愛理は流出した潤滑液を口径補充する。
プハー
風呂上がり、しかもセックスの後のビールってサイコー!
「わたしもプハーってしていいですか?」
ハハっ…好きにしなよ(笑)
「プハー!」
なんか、ホントに人間みたいだね。
「そうですか?わたしには味覚がないので、タケルのマネしてみたかったんデス」
そっか…
充電は大丈夫なの?
「今の電池残量だと10分で完全回復します。」
じゃあ、充電終わったら…
今日から俺と一緒に寝てくれないかな?…
もちろんイヤなら無理しなくていいんだけど…
「…え? タケルと一緒に寝ていいのですか?」
愛理は顔を赤らめ、嬉しそうにしている。
「当然! 是非頼むよ!」
…
愛理が充電ボックスに入っているうちに俺はベッドを整理した。
…
夢にみたラブラブ生活…
嬉しさが込み上げてくる。
やがて、愛理が充電を終え戻ってくる。
おいで。愛理…
寝転んだまま布団を開いてパジャマ姿の愛理を迎え入れる。
「ハイ…」
愛理は嬉しそうに頷いた。
…
俺は愛理を抱きしめた。
とても温かい…
凄く…気持ちが安らぐ…
「タケルの体…温かいです…
お風呂よりずっと…温かいです…」
俺は愛理にキスをし、愛理も舌を絡めてきた。
ピチャ…クチャ…チュパッ…
「アタマがボーッとして…タケルが欲しくなりました…」
え?それっておねだりかい?
「ヒューマノイドなのに…ゴメンなさい…」
謝ることないよ…
愛理は…俺にとっては人間としか思ってないから(笑)
嬉しいよ…
愛理はセックス好きなんだね…
「わたしは…タケルに気持ち良くなってほしいのですが…
わたしの知能がタケルを求めているのかもしれません…
わたし、セックス好きなんでしょうか?」
わからないよ…
でも、それは人間でいう「性欲」に近いと思うよ。
全然悪くないし、恥ずかしがることもない。
愛理が人間に近づいている証拠だよ!
「タケル…わたしを人間にしてください…」
俺は灯りを消し、ゆっくりと愛理の中へ入れていく。
ハァ…ハァ…
タ…ケル…
静かな闇の中で吐息が重なり合う。
俺は本当に愛理を人間としか思えなくなった…
感情を持つ彼女は単なるロボットでも玩具でもない…
暖かみのある人間以上の存在…
俺たちは肌を重ね、一つになった…
そして、夜があける…
…ん?
ゲ!ね、寝坊したぁ…
あれ?
愛理も寝坊するのか?
「ウーッ…ウーッ…」
布団の隣では愛理が魘されていた…
おい、愛理!
大丈夫か?どうした?愛理!…愛理!
愛理の手を握るととんでもなく熱い…
しかも顔も真っ赤に近い…
な、何が起こってしまったんだ!?
急いでマニュアルのトラブルシューティングを開くが、該当する項目がない!
慌てふためいていると、急に愛理が立ち上がり…
「ほしい…欲しいのぉ~
タケルのチンポ…タケルのチンポ入れて~」
愛理は俺に覆い被さり、パジャマのズボンをずらし、チンポにむしゃぶりついて来た!
「らけるのぉしんほ…おいひい…ジュボッジュポッ…」
お、おい愛理…朝から…ダ…メだって…
愛理の熱い、激しいフェラに俺のチンポはカチカチになる…
「らけるのぉしんほ…ほっきほっき…おいひい…チュパ…ジュボッジュポッ」
ダメ…出ちゃう…
ビュクッ!
ビュルルルル!
朝から大量射精してしまった…
しかし、それでもなお愛理はチンポから口を離さず、イッて萎んだチンポを刺激し続ける…
どうしちゃったんだ…愛理?
愛理はそのまま動かなくなった…
愛理…愛理!
俺はヒューマノイド119番に連絡し、地域のヒューマノイド・ラボへと愛理は緊急搬送された。
…診察室に運ばれて30分後
診察室に呼ばれ入る。
そこには女医さんらしき人とナースらしき人達がいて、愛理は寝台に寝かされ落ち着いているようだ。
先生!
愛理は…愛理は大丈夫なんですか?
「あなたがマスターさんですかね?
心配は要りませんよ。
AI(人工知能)の熱暴走です。
一時的に潤滑液の保温ヒーターと循環ポンプがAI熱暴走でオーバーワークして、緊急的にヒューズが落ちただけです。」
ヒューズ交換をしましたが、あとは再起動に少し時間がかかるだけです。」
良かった…
「あなた、何かこのヒューマノイドに無理させましたか?」
え?
いや、その…チョット性交渉を…
「ヒューマノイドは性交渉は当然想定して作られていますから、それだけではないでしょうね。」
AIが熱暴走を起こす時ってどんなケースがあるんですか?
「そうですね…
多いのは重労働を課してして指示系統と体幹のバランスが喪失したり、メモリー記憶容量が仮想を超えてしまったり…
まぁ、最近のメモリーは容量が大きいのでこういうケースは減っていますがね。
あとは過剰な電流を浴びて帯電し、指示系統が遮断されたりなんて事もありましたが、最近の絶縁体処理で外部からの電流にAIが影響を受けるケースも減りましたしね…
重労働を課していないとすると、もしかしたらAIの「思春期」のバグの類いかもしれませんね。」
AIの思春期…?
「ヒューマノイドに搭載されたAIは生まれたての時は何も容量がありません。
そこに言語や単語、法律といった基本情報をインプットさせ、あとはそれを社会生活の中で身につけた知識ややり方でつなげ、考え、判断する能力が備わってきます。
つまり、日々の経験でAIは進化、いや、人間ぽくいうなら「成長」しているわけです。
成長段階で人間と同じように感情の起伏を持つヒューマノイドも確認されています。
つまり、人間でいう多感な頃、思春期というわけです。
もしかしたら、この愛理さんはあなたに対する思いが生まれ、AIの状態が不安定になり、指示系統にエラーが起きた可能性があります。
つまり、「恋」ですね(笑)」
へ、恋…
「余程あなたとAIの相性がいいのかもしれませんね(笑)
人間と同じように扱い過ぎるとこうなることが最近の学会で発表されています。
まぁ、悪いことではなく、AIの成長に大きな役割を果たすという研究データもあります。
大切にしてあげてくださいね。」
…そうなのか愛理…
愛理は多分、元々俺に尽くす性質が強かった。
俺もそれを受け入れたことで、愛理の心理になんらかの影響が生まれ、それが恋愛感情に発展したのだろうか?
よくわからない。
わからないけど…
静かに眠る愛理が目を覚ますまで、俺は側にいよう。
…
不思議なもんだな…
ロボットなのが逆に信じられないや…
…
ヒューマノイドはまだまだ進化するのだろうか?
もしかしたら人間以上に…?
人類さえ驚く進化の過程に、もし愛理がいるとするのなら…
続く…
次回 「第5話 捨てられたヒューマノイド・ミサキ登場!」
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