そうしっかりと約束してから、圭太は殺虫剤と丸めた新聞を手に女の子部屋へと向かった。とはいえ、そんな装備など必要がないことはよくわかっていた。部屋に着いたら、彼は自分で仕掛けた三体のゴム製のゴキブリのおもちゃを悠々と回収した。そして、殺虫剤を撒いたり、新聞で床を何回か叩いて、ナオに聞こえるように戦っている音を響かせた。
「ど…どーだった…?」
「バッチリ…!全部やっつけたよっ!」
「ホント?!圭太ぁ…ありがとう!!やっぱりこういう時だけは役に立つなぁ…!」
「だけ…は余計だっつーの!じゃあ…さっきの約束なんだけど…」
「うんうん…!何でも言うこと聞くよっ!」
「うんとぉ…えっとね…」
「なんだよぉ…!圭太らしくないなぁ!なにモジモジしてんの?はっきりと言ってごらんよ!」
「女の子の…アソコ…見たい…」
「へっ…?」
突然、圭太に股間の辺りを指さされて、ナオは反射的にそこを両手で隠した。
「ナオ姉のここ…見たい…!」
「な…なんで…?」
「この前、学校で男と女の体の違いみたいな授業があったんだけど…よく分からなかったから…実際に見てみたい…!」
「え…えっとぉ…それはちょっと…ねぇ?違うのにしない?ほ…ほらっ!宿題を代わりにやってあげるとか…」
「ひどいや…ナオ姉!何でも言うこと聞くって約束だったのに…!全然スジが通ってないじゃん!それに…けっこう俺…勇気を出して言ったんだよ…!なのに…」
「う~ん…よしっ!わかったぁ!確かに約束したもん…スジ通さなきゃねっ!じゃあ…久しぶりに一緒にお風呂でも入ろっか?部活でお姉ちゃん汗かいちゃったし…!」
「うん…!ナオ姉…ありがとう!」
※元投稿はこちら >>