自転車こぎとか、網渡りとか懸垂とかアスレチックをやり出すと案外とはまってしまい、1時間経過してた。
そろそろゼツも帰らないといけない時間である。
そのとき
マンションの前に先ほどのハゲが見えた!
出てきたか!
と思いマンション前に行くと
なんともメタボなハゲオヤジである!
その後ろでリップがオバサンと喋ってる、
「さっちゃん、あと3年したら貴女も30なんだから早く好い人見つけなさいよ」
[好い人ほんとに居ないのか?さちえ、居てたらお父さんにいつでも挨拶させにきなさい。お父さんもお母さんも待ってるから]
〈解ったから食事に行こうよ〉
その会話を聞いて
両親か、下の名前はサチエか、彼氏は今は居てなさそう
なぜか安堵するゼツであった。
そうして、お父さんの車に乗り込み走り去って行ってしまった。
毎朝しか会わなかった人の家、名前、年齢、彼氏の存在、そんな事を知り出すと
203号室の横山サチエ、27歳。彼氏は、居ない?少なくとも親に挨拶させるような相手は居ないみたい。
段々と空想、妄想が具体的に現実味を帯びて来たとゼツは、
段々と犯罪紛いのストーカー行為をドラマの刑事になった気分で張り込みと解釈したり、空想と現実の区別を錯覚して行く。
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