リサイクルショップは、オープン初日セールと言う事で結構な賑わいであった。
自然と客の中に「リップ」を探してしまうゼツ。
が、やっぱりいない。
4歳の娘にプリキュアのオモチャと人形が安かったので買って帰ろうレジを済ませて、改めて店内を見渡した時に
家電コーナーに見慣れた栗色の長い髪の後ろ姿!
居た!「リップ」だ!
近づいて確認しようとした時に
振り返った女の顔を見て
人違いに気付いた。
あれは
「ゲップ」ものだわ。
と一人苦笑いをしながら店を出た。
そうして表通りに向かって歩き出してすぐに
前から歩いて来る女に目が釘付けになってしまう。
紛れもなく「リップ」である。
当然、言葉を掛けるような勇気もなく
ただただ気づかれないように後をつけていくゼツ。
駅裏に自宅があるのかー
時計に目をやると時間は19時36分。
逆算すると、恐らく19時34分着の電車で帰って来たはずである。
毎日この時間に帰って来てるのかとそれを念じるように頭に記憶させるゼツ!
そして
形の良いお尻を見ながら後をつけていく。
駅から歩いて5分ぐらいにコンビニと言うより
個人商店のようなタバコ屋兼、食料品店みたいな店がありそこに立ち寄り何かを買ってすぐに出てきた。
そこから7分ぐらい歩いた所の3階建てのマンションに入っていった。
メールボックスをから郵便物を取りだしてマンションの階段を登って行く後ろ姿を見ながら
先ほどのメールボックスを確認!
名字しか書かれていないが
203「横山」
マンションの作りから言うと3階建てで
戸数も12件だから、ワンルームで独り暮らしであろうことが解った。
ゼツにすれば、ものすごい情報の収穫である。
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