裕子目当てで猛勉強して合格した新入生と違って2年生以上の学生の偏差値は最低であった。
キャンパスの配置からして裕子に一度もあったことのない学生もいた。俺たちの大学にあの美人准教授が来る。
ラッキーと思ったがいい目をしたのは新入生だけだった。
そんな彼らに朗報が舞い込んだ。4回生が不満を爆発させたのだが学園側は無視した。彼らを退学させても今の学園の経営状態からして
なんのデメリットも無かった。
「石井先生?理事長も聞いて下さい。今撮っているの新作映画に彼らにも出て貰って少しはいい思いをして貰ったらって。
勿論ただでとは言いません。国立大学に長くいた私は違う意味で底辺の学生たちのアイデアに興味があってこの機会に
彼らにチャンスをと、、、。」
卒論のテーマの一つにあの<本当に見たかったシーン>
岩井という名の4回生の論文が裕子の推薦もあって採用されることになった。
波路の排便シーンは既に舞台で一部学生に公開され石井監督の指導のもと撮影も済まされていた。
岩井が見たかったのは百姓や下卑た男達で占められた宴席での花電車。裕子は前の大学で経験済だが彼の発想は想像以上だった。
「勉強は半人前でもこんなことだけは1人前なのね?岩井君。」
「いえいえ、、お恥ずかしい。で、合格のご褒美は何でしょう?」
「一つは石井先生のゼミの学生の監督実習で短編映画に岩井君のストーリー採用います。
映画にはエキストラも募集します。4回生を優先しますのでドシドシ応募してください。
もう一つ、、元来団鬼六なんか知らずに入学した皆さん。でも今回はsmというものに興味を持って貰ったみたい。」
でも私が今回教授会で岩井君を推薦した理由はあなたの下手な著作<奴隷准教授裕子>を気に入ったからです。
文章は下手ですがストーリーのいやらしさやアイデアは団先生でもあなたの足元にも及ばないと思います。
演劇部と映画部AIも駆使してあなたの原作をもとに映画化する事が決まりました。」
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