女主人である志乃の風呂場を覗いたことを志乃に気づかれ竹刀で相当な折檻を佐助は受けた。傷の治療のためふと立ち寄った町医者。
「おい、佐助ではないか?」
「ああ、お前さんは。」「懐かしいのお。」
二人は会津藩で偶々女郎屋で知り合いお互いの変態趣味もあったことで意気投合した中だ。
「お主、、こんなところで何をしているのだ?」
話を聞けば前田玄斎と名乗って偽医者をこの地でしているらしい。維新の後会津からこの田舎町に流れ出て治安も何もかもが
悪くなったこの地を選らんで偽医者をしているそうだ。悪だくみが働き出来たばかりの警察とも言えないような治安隊の
上層部にも取り込み堂々と町医者として暮らしていた。
「医者は儲かるぞ。大概の病人には適当な薬を与えておけば大した問題は起こらん。それに時には美人の女を診察と称して素っ裸に
して何もかも見れるんだ。」
玄斎の話に佐助は引き込まれた。
佐助は志乃たちの話をした。
「ほー、、あの志乃殿が。」
「嫌、、昨日折檻されてそれでここに来たのじゃが俺はもう志乃様の敵討ちなんかどうでもいいと思い出したんだ。」
半次郎たちのことは玄斎も知っていた。時々折檻を受けた女郎の手当に呼び出されるらしい。佐助は地下室に案内された。
「また玄斎先生の趣味が始まったんですね。」
そう言って助手らしき中年女が扉を開けた。
異様な臭い、というか悪臭が鼻を付いた
「暫くは使えんなこの悪臭じゃ。」
「ここは何なんだ?」
「「浣腸室だ。?」玄斎は浣腸とこの部屋の仕掛けに付いて説明した。
江戸時代末期より浣腸が便秘に治療に使われるようになった。
地べたに畳が3畳ほど置かれその上の滑車から縄が垂れさがっていた。
女の尻の穴を剥きださせ浣腸した後便をそのまま垂れ流させるための仕掛けだと佐助は教えられた。
一週間程前にも不細工な女郎に使ったがまだ臭いが取れないそうだ。
「別嬪にも使ったのか?」
「残念ながら未だだ。志乃殿に浣腸出来るんなら死んでもいいぜ。」
佐助はこの男が女の肛門に執着していたことを思い出した。
「志乃様の出すものも臭いんだろうなあ」
「当たり前だ。でも志乃殿の臭いなら嫌にはならねえぜ。この部屋をあの女の便臭で一杯にしたいくらいだ。
二人は半次郎ややくざのいる女郎屋へ行って策略を練った。
「志乃が風呂に入った時に襲おうと思ったが名案には違いないが旨くいくもんかね?」
「まあじっくり時間を掛けてやりましょう。いざとなったらお上の力も借りますよ。」
「志乃が素っ裸で尻の穴を天井に向けて糞を垂れるところが見られるならお役人も力を貸すだろうよ。
何せ何の楽しみも無くなっちまったからなあ。」
翌日志乃らが逗留している小さな宿屋へ玄斎が訪ねてきた。志乃はその男に見覚えは無かった。
馴れ馴れしく話しかけてくる町医者に志乃は嫌悪感を覚えた。
以前よりも益々色っぽくなった志乃を見て玄斎は作戦の成功を祈り持っている悪知恵を絞りだした。
「志乃殿。いくら下男と言ってもこれほどの折檻はなりませぬなあ。」
相手が一応医者なので志乃は無視はしなかったもののこの男の狡猾で好色そうな目には閉口した。
その日から志乃は淫夢に悩まされた。それは玄斎が宿の女将に渡した薬のせいでもあった。
あの好色な目で見つめられる志乃。夢の中では志乃はいつも素っ裸だった。佐助も夢の中で志乃の風呂場を覗いていた。
佐助の裏切りを知った時と恩師の嫡子で妹の婚約者の梅三郎の家の再興の許可が下りたという手紙が来たのは同じ日だった。
もうその頃には佐助が風呂場を覗いていても気づかぬふりをした。それどころか後ろ姿を見せたまま大胆な恰好をとったりして
露出の喜びも覚えていた。玄斎が宿の女将に毎日支持をして志乃を追いこんでいることを知った志乃は美幸と梅三郎に帰るように
伝えた。反対する二人であったがお家再興のためと諭され志乃の言う通りにした。
「敵討ちなど今ではご法度。それがよろしかろう。」
妹の美幸も美人だったので勿体ない気もしたが今は確実に一人の女を墜とすのが名案だと考えた。
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