足に力が入らなくて、ふらふらしながら歩いていった。
階段を使えないから車路を進むしかない。
ポツリポツリと停まっている車の前を通り過ぎるたび、心臓が締め付けられるくらい怖かった。
コツ、コツ、コツ、コツ、、、
深夜の立体駐車場の中では、ハイヒールの足音は異様なくらい響き渡った。
もしも車に誰かがいたら、、、もし寝ていても、この音で起きるかもしれない。
寝苦しい車内でようやく眠りについたのに、それを邪魔された男は不機嫌になるだろう。
まったく、こんな時間に誰が・・・そう思って顔を上げるかもしれない。
もしそうしたら、その視線の先には・・・
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