芙美子の回想 (2. 修道院からご挨拶)
生き地獄から解放された私は、残りの人生を神の御前で過ごす決意をいたしました。
ここ函館の、聖マリア修道院で静寂の中に身を置き、朝に夕に神へのお祈りの毎日を過ごしておりますが、いまだ地獄の悪夢がよみがえり、私を苦しみの呪縛から解き放つことはありません。
今朝、修道院長先生から心温まるアドバイスを頂戴しました。「悪夢の記憶から逃れようと、もがくのではなく、懺悔録として体験したことをしっかり書き留めれば、心の平穏を取り戻せるでしょう」とおっしゃったのです。
あの恐ろしい汚辱の体験を文字にするのは、考えただけでも身が凍りつく思いでございますが、皆様方の励ましを頂戴しながら、この場で書き綴っていく決心をいたしました。どうか宜しくお願い申し上げます。
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